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Introducing ミン 37.05 ルナティック、ムーンフェイズデザインの3部作を締めくくる

ユニークで斬新な新しいムーンフェイズ表示をミニマル(大文字のM付きで)に仕上げたこのモデルは、37シリーズとして製造される最後のムーンフェイズだ。

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我々が知っていること

私がミンと聞いて思い浮かぶのは、“実験”という言葉だ。このブランドはものづくりの限界を押し広げてきた(新しいホワイト夜光のコンパウンドや、ユニークで複雑なダイヤル製造技術などによって)だけでなく、同じラインのなかでもデザイン言語を劇的に変更することを恐れない。

 今回、ミンは37.05 ムーンフェイズの第3弾にして最終版となる“ルナティック”を発表し、3つのまったく異なる表現を完結させた。最初の37.05は、透明なサファイアクリスタル風防の下に渦巻くようなテクスチャーを機械加工したメタリックなグラデーションダイヤルで、インダストリアルな外観だった。続く37.05は、サンレイ仕上げを施したグレーダイヤルに星(ムーンフェイズの夜光ディスクが透けて見えるように一部を切り抜いている)が散りばめられた、より気まぐれなテーマを採用した。

Ming 37.05 Moonphase First Edition
Ming 37.05 Series II
Ming 37.05 Lunatic Mirror shot and caseback

 今回の新作ルナティックはおそらく彼らが使う最も身近なデザイン、つまり透明度と色合いが異なる何層ものサファイアを全面的に採用しており、このマレーシアのブランドは、最もミンらしいものを最後に取っておいたように思える。この新しいデザインは、もし37.02 ミニマリストが複雑機構を搭載したらどうなるか、という問いへの答えのように見えるのだ。

 メタル化された部分的に透明なサファイアダイヤルには、ミンのポーラーホワイト夜光コンパウンドが充填された抽象的なリングの形で、時間のコントラストを際立たせるマーキングが施されている。針もまた“ミニマリスト”らしく、ブルーのスーパールミノバX1を備えた時・分表示のアウトラインを反転させた、おなじみのなものだ。しかし、このデザインで新しいのは、ムーンフェイズインジケーターと日付表示窓の両方で、両方とも半透明ダイヤルを最大限に活用していることである。日付表示窓全体のプリントは夜光である一方、ムーンフェイズインジケーターはディスクではなく、プログレスバーのような斬新でユニークな夜光表示になっている。これは、小窓式のムーンフェイズからブランドが最も大きく脱却したもので、このモデルはより宇宙的で、まるでデジタルな雰囲気を感じさせる。そしてもちろん、ミンの特徴であるダイヤルの反転効果も期待どおりで、見る角度によって表面がダークサファイアから反射するシルバーへと変化する。

Ming 37.05 Lunatic lume
Ming 37.05 Lunatic Reflective Side
Ming 37.05 Lunatic Wristshot

 変わっていないのは、直径38mm、厚さ11.9mmのステンレススティール(SS)製ケースだ。彫刻的で穴が開いたフライングブレードラグのデザインはなく、ミンのよりシンプルなケース形状だが、基本的なDNAは保たれている。サファイアクリスタル製のケースバックの裏側には、セリタ SW288.M1が搭載されている。これは、ミンのために特別に設計された手巻きのCal.SW288ムーンフェイズムーブメントをカスタマイズしたもの。マットなスケルトン化されたブリッジは、ブラックとシルバーのコントラストが効いた仕上げで、単なる標準的なセリタ製キャリバーとは一線を画す、多くの視覚的な装飾が追加されている。

 ミンのホワイトFKMラバーストラップと組み合わされた37.05 ルナティックは、37シリーズのムーンフェイズ3部作を締めくくるモデルとして100本限定で製造され、価格は5250スイスフラン(日本円で約98万5000円)だ。


我々の考え

もし1ヵ月前に新しい37.05 ムーンフェイズが発売されると知らされていたら、今回の最終章のような結末は決して予想できなかっただろう。しかしある意味、それがミンの新作は常に私の興味をそそるのだと思う。今回のルナティックと、そのユニークなムーンフェイズ表示もまさにそうだ。過去2作で使われていたより伝統的な表示方法を、彼らがなぜ見送ったのかは納得がいく。なぜならダイヤル全体がサファイアで構成されている場合、通常は隠れている表示の色が、あまり魅力的に見えないだろうからだ。そこで、私たちはこの新しいローディングバーのようなムーンフェイズを目にすることになる。宇宙時代を思わせる時計の美学とマッチした、型破りな月表示を求める人にとって、これはかなり興味深いものだと私は思う。

Ming 37.05 Lunatic Tilted Shot

 ミン 37.02 ミニマリストが少しばかり、いや、とてもミニマリストすぎると感じている人にとって、このモデルは完璧なスイートスポットを突いている。ミンらしさのすべてを備えつつ、さらに視覚的なセンスが加わり、おもしろさを保ちながらもきわめてクリーンなデザインなのだ。興味深いことに、本作の生産本数は、過去の37.05 シリーズIIの500本からわずか100本へと大幅に減少している。それが生産上の課題によるものなのか、市場の需要減退によるものなのか、それとも即完売させたいという思惑によるものなのかはまだ不明だ。しかしいずれにせよ、本作はかなり早くに完売するだろうと私は考えている。


基本情報

ブランド: ミン(MING)
モデル: 37.05 ルナティック(37.05 Lunatic)

直径: 38mm
厚さ: 11.9mm
ケース素材: ステンレススティール
文字盤色: 部分的に透明なメタル化されたサファイアクリスタルダイヤル
インデックス: レーザーエッチングされ、ポーラーホワイト夜光を充填
夜光: ミンのポーラーホワイト夜光とスーパールミノバ
防水性能: 100m
ストラップ/ブレスレット: ホワイトのFKMラバーストラップ


ムーブメント情報
Ming 37.05 Lunatic Caseback

キャリバー: ミン専用のセリタ製 288.M1
機能: 時・分表示、ムーンフェイズインジケーター、日付表示
直径: 25.6mm
厚さ: 5.65mm
パワーリザーブ: 40時間
巻き上げ方式: 手巻き
振動数: 2万8800振動/時
石数: 18
クロノメーター認定: なし


価格&発売時期

価格: 5250スイスフラン(日本円で約98万5000円)
発売時期: ミンのオンラインストアまたは正規販売店にて発売中
限定: あり、100本限定

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