Introducing: オメガ スピードマスター ムーンウォッチ 321 ステンレススティール - Hodinkee Japan (ホディンキー 日本版) trophy slideshow-left slideshow-right chevron-right chevron-light chevron-light play play-outline external-arrow pointer hodinkee-shop hodinkee-shop share-arrow share show-more-arrow watch101-hotspot instagram nav dropdown-arrow full-article-view read-more-arrow close close email facebook h image-centric-view newletter-icon pinterest search-light search thumbnail-view twitter view-image checkmark triangle-down chevron-right-circle chevron-right-circle-white lock shop live events conversation watch plus plus-circle camera comments download x heart comment default-watch-avatar overflow check-circle right-white right-black comment-bubble instagram speech-bubble shopping-bag

Introducing オメガ スピードマスター ムーンウォッチ 321 ステンレススティール

ムーンウォッチに思いを馳せて、オメガがCal.321搭載のSSモデルを発表した。

ADVERTISEMENT
クイック解説

 2019年はオメガにとっても世界中のスピーディにとっても重要な一年であった。ムーンウォッチ誕生から50年が経ち、オリジナルモデルに搭載されていたCal.321の復活や数々の限定モデルの発表など、まさに夢のようなスピ-ドマスター・イヤーだったのだ。
 しかし、夢はまだ終わっていなかった。ファースト・ムーンウォッチと同様、Cal.321を搭載して、しかもサイズは39.7mmというクラシカルなステンレススティールケースを纏ったスピードマスターが本日、発表されたのだ。歴史に名を残す水平クラッチ式クロノグラフが、名実共に復活を遂げた。

 その意匠は、ヴィンテージのオメガロゴをはじめ第3世代であるST 105.003を思わせるデザインをベースに、タキメーター上の“ドット オーバー90”などファン垂涎の要素が豊富に盛り込まれている。それでいてベゼルには、オメガ最新技術の賜物であるセラミックリングにホワイトエナメルで記されたタキメータースケールが配されたり、ケースバックにはシースルー仕様であったりなど、現代のユーザーが求めるクオリティを満たした仕様となっている。

ADVERTISEMENT
ファースト・インプレッション

HODINKEEでも予測していたように、 Cal.321は復活したとはいえ特別な時計にのみ採用されるべきキャリバーである。設計自体は1957年に登場したものに忠実であるにしろ、パーツのひとつひとつは現代の技術でイチから作り直しているのだ。その開発コストたるや、ひとつやふたつの限定モデルを製造したくらいでは到底ペイできないだろうが、オメガはそれをやるのだ。
 なおさら、このSSのスピードマスターは外見も内面も魅力的に思えてくる。シースルーバックからは、セドナゴールドメッキが施されたブリッジが大迫力でこちらに迫ってくるうえ、テンプ受けに刻まれた“Ω321”の刻印が、この時計の特別感を一層盛り上げる。

 ここで、同じCal.321を搭載して先に発表された、スピードマスター プロフェッショナル ムーンウォッチ キャリバー321 プラチナとの違いを見たい。 

スピードマスター プロフェッショナル ムーンウォッチ キャリバー321 プラチナ 。

 まず大きな差はケースサイズの違いで、今回のSSモデルが39.7mmなのに対し、PTモデルは42mmである。これは、デザインベースとなったモデルの差にそのまま直結している。PTモデルの元になったのは、バズ・オルドリンに着用されて初めて月に降り立ったムーンウォッチである、第4世代のST 105.012だ。リューズガードを備えた左右非対称のケースを初めて採用したスピマスであり、現行まで続く優れたデザインでもある。
 一方のSSモデルはムーンウォッチの一世代前、3rdモデルをベースとしている。これは、1965年に宇宙飛行士のエド・ホワイトが宇宙遊泳を行った初めてのアメリカ人となった際に身に着けていた時計であり、ムーンウォッチ前夜というスピードマスターが進化する過程における一瞬の結実だ。僕は個人的にこの第3世代が大好きで、リューズガードのないフォルムやよりレトロな見た目、アプライドされたオメガロゴなど、モダンウォッチでは見つけることが難しいディテールのひとつひとつに感銘を受けてしまう。
 そして、NASAに正式採用される以前のモデルをベースとしているため、文字盤のロゴ部分に“Professional”の文字がないことも心惹かれるポイントである。

 2019年の月面着陸(ムーンウォッチ)50周年を受け、スピードマスターは一層強い注目を浴びるようになった。それは、ヴィンテージ・オメガに対して顕著であり、だからこそCal.321の復活やこれらのオマージュモデルが実現できたのだろう。ヴィンテージ・クロノグラフは、高価で使用するのに気を使うものだが、それと近しい見た目を持つ現代の技術で製造された時計の登場はコレクターにとっては非常にうれしいニュースといえる。

 高騰を続けるヴィンテージウォッチを横目に、現行モデルでその需要を満たそうとするオメガの姿勢には素直に敬意を表したいと思う。実機での詳細なレポートはまた追って行いたい。


基本情報

ブランド:オメガ(Omega)
モデル名:スピードマスター ムーンウォッチ 321 ステンレススティール(Speedmaster Moonwatch Caliber 321 Stainless Steel)
型番: 311.30.40.30.01.001
直径:39.7㎜
ケース素材:ステンレススティール
防水性:5気圧
文字盤色:ブラック
インデックス:バー
夜光:スーパールミノバ、目盛りと針
追加情報:月で初めて着用された「ST 105.003 」のケースに基づく設計、ホワイトエナメルの数字を配した「Dot Over 90」セラミックベゼル 


ムーブメント情報

キャリバー:オメガCal. 321
機構: 時、分、秒表示、クロノグラフ
直径: 27mm
厚さ: 6.74mm
パワーリザーブ: 55時間
巻き上げ方式: 手巻き
振動数: 2.5Hz(1万8000振動/時)
追加情報: 水平クラッチ、コラムホイール制御、オーバーコイルを備えるヒゲゼンマイ、セドナゴールドでメッキ加工したプレートとブリッジ 


価格・発売時期

価格:151万円(税抜・予価)
販売時期:2020年初旬予定

詳細についてはオメガ公式サイト

ADVERTISEMENT