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クイック解説
ラドーといえば時計の素材開発で著名であり、特にセラミックのクオリティの高さは折り紙付きだ。ここ数年、ラドーはそんなセラミックを用いた基幹コレクションである「トゥルー」でデザイナーとコラボレーションを行ったり、ル・コルビュジエが考案したカラーパレットを用いたトゥルー シンラインを発表したりと盛んにイメージを刷新してきた。
トゥルー シークレットの名前が冠されたこの新作は、インデックスのないミニマルな文字盤にオープンハートが配された特徴的なモデルである。40mmのケースサイズや搭載するムーブメントは他の自動巻きモデルと同じだが、ニュアンスのあるグリーンとブラックのグラデーション文字盤が所有欲をそそる。ブラック文字盤の方はポリッシュされたブラックセラミック、グリーン文字盤の方は独自のプラズマ ハイテクセラミックスが用いられている。
ファースト・インプレッション
ラドー トゥルーコレクションは、モダン・ラドーのアイコンともいえる時計だろう。高品位なセラミック使いと色数や要素を抑えたミニマルなデザインで、30代前後の若い客層も取り込み始めていると聞く。僕がまさにその世代なのだが、正直、これまでのトゥルーはややモードすぎる印象があり、実際に自分が着用するかというとそこまでは踏み切れない時計だった。
しかしながら、今回のトゥルー シークレットは良い。かなり良い。トゥルーにはスケルトン仕様のモデルもいくつかラインナップされているが、僕としてはこの位の見え方が好ましい。"秘密”の名のとおり、ムーブメントの見えている部分以外はユーザーには明かされない。いわゆる、チラ見せが興奮するのは世の常ではないだろうか?(そんなことはないか)
また、ここまで潔くインデックスやロゴ周辺の装飾も排除したことで、ケース・ブレスレットのセラミックの質感や本機の目玉である文字盤自体が際立っているようだ。このブレスレットを試したことがない人は、実際に手に取ることを強く勧めたい。滑らかにポリッシュされたハイテク セラミックスは、腕に吸い付くようにフィットし、金属から感じるざらついた感触は一切ない。好き嫌いは分かれるだろうが、程良い重量感と共に感じるこの滑らかなブレスレットは僕としては病みつきになりそうである。
ラドーは、今季はグリーンをキーカラーとして据えている。本機に採用されたのはグラデーションがかかったスモーキーなグリーンであり、無二の個性を引き立てている。僕なら色のニュアンスがより楽しめそうなこのグリーンの方をセレクトするだろうと思う。プラズマ ハイテクセラミックスの銀というかシルバーというか、なんともいえない発色のケースとのバランスも気に入っているからだ。
一方で、堅くないお仕事であれば、ブラック文字盤を選ぶと日常使いも可能だろう。トップの画像でも着用したイメージを掲載したが、ネイビーやグレーのベーシックな梳毛生地のスーツであればなじみよく着用できる。10.4mmの薄型ケースは袖口への収まりもかなり良好だ。ただ、仕事での使用を想定するとひとつ難点もある。時間表示も割とシークレットなのだが、そんなことは気にしないような人にこそ似合うような時計であるとも思っている。
基本情報
ブランド: ラドー(Rado)
モデル名: トゥルー シークレット(True Secret)
型番:R27107152(ブラックハイテクセラミックス)、R27108312(プラズマハイテクセラミックス)
直径: 40mm
厚さ: 10.4mm
ケース素材: ハイテクセラミックス
文字盤色: ブラックグラデーション(R27107152)、グリーングラデーション(R2710152)
インデックス: なし
夜光: なし
防水性能: 5気圧
ストラップ/ブレスレット:セラミックスブレスレット
ムーブメント情報
キャリバー: Cal.C07スケルトン
機構: 時、分、秒
直径: 25.6mm
厚さ: 4.8mm
パワーリザーブ: 最大80時間
巻き上げ方式: 自動巻き
振動数: 2万1600振動/時
石数: 25
クロノメーター認定: なし
追加情報:サファイアケースバック
価格・発売時期
価格: 19万円(R27107152)、20万円(R27108312)
販売時期: 2020年5月以降
詳細は、ラドー公式サイトをクリック。