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我々は土曜日にWatches&Wondersから戻り、マスターズの日曜日に間に合うようにちょうど帰国した。そしてスコッティ・シェフラー(Scottie Scheffler)選手が歴史に名を刻むのを目撃することができた。昨日、27歳の彼は3年間で2度目の優勝を果たし、後続を大きく引き離して首位に立った。何人かの偉大な選手たちが難渋したコースで、シェフラー選手はまたしても象徴的なグリーンジャケットを身にまとって日曜日を終えたのだ。彼が2022年に、オーガスタ・ナショナルで初優勝したときの記事を書いたが、そのときは緑がかった新しいブレザーの袖に、スティールとゴールドのきらめきが輝いていたのを覚えている。その年に彼が選んだ時計は、エバーローズロレゾールの“ルートビア”(SSとローズゴールドのツートンとしても知られる)ロレックス GMTマスターIIだった。初めてのチャンピオンにしては珍しく、興味深い時計の選択だった。
そして昨日の勝利後、シェフラー選手が表彰台でトロフィーとジャケットを受け取る際に彼が選んだ時計は、勝利に貢献した自信を物語っていた。ロレックスのテスティモニー(アンバサダー)として、シェフラー選手は好きなロレックスを自由に身につけることができる。通常、アスリートは何らかの現行コレクションを着用しているのを見かけるが、シェフラー選手はより新しく、はるかに緑豊かなアプローチを選んだ。
マスターズの象徴的なパッチが飾られたジャケットの袖に左腕をとおしたとき、夕方の太陽が彼のサブマリーナーのグリーンサンレイ仕上げの文字盤を照らした。グリーン文字盤ということは、“カーミット”や“スターバックス”と呼ばれるモダンなグリーンベゼルではなかったということだ(それらは黒いダイヤルが特徴だ)。その代わりに、彼はグリーンベゼルと直径40mmのグリーンサンレイダイヤルを備えた、ロレックス “ハルク” サブマリーナー Ref.116610LVと呼ばれるものを身につけていた(同リファレンスの入門書については私の記事を読んで欲しい)。この時計は、41mmに大型化された新しいサブマリーナーコレクションのために2020年に製造が中止されたが、グリーンベゼルとブラックダイヤルを特徴とする改良版は今日までコレクションに残されている。
つまり、ハルクが製造中止となってから4年が経過したことになる。確かにシェフラー選手は現行のスターバックス 126610LVを選ぶこともできたが、何かが彼をフルグリーンへと導いたのだ。2018年からプロとして活躍している彼にとって、このサブマリーナーは特別な意味を持っているのかもしれない。しかし私は、彼が今年の最終日に異なる心持ち、異なる風格で臨んだのだと感じ取った。彼が2度目のグリーンジャケットを着るには、それに完璧にマッチする時計を携える必要があったのだ。昨日の後半9ホールでの彼の振る舞いを見たのなら、その意味が理解できるだろう。
ジャケットとトロフィーを正式に持ち帰る前、シェフラー選手は昨年のチャンピオンであるジョン・ラーム(Jon Rahm)選手の隣に座っていた。ラーム選手自身はロレックス スカイドゥエラーを身につけていた。しかしショーを奪い、キャリアを決定づける勝利に華を添えたのはハルクだった。おめでとう、スコッティ!
Lead image: Getty Images