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シルベスター・スタローン氏が、彼の個人的なコレクションから映画で着用したパネライを売りに出すという、耳をそばだてるようなニュースを聞いた。そして数週間前、1996年公開の映画『デイライト』でスタローンが着用したパネライ ルミノール “プレ・ヴァンドーム” 5218-201Aが、フィリップスのニューヨーク “レーシングパルス” オークションに出品されることをお伝えした。この時計は、4万ドル〜8万ドル(決して小さくない金額だ)の間で落札されると予想されていたが、結果はそれを上回るものだった。4分以上、そして18もの入札の後にハンマーが振り落とされとき、この時計は21万4200ドル(約2227万円)という落札価格をマークした。しかし、それさえもまだ十分な取引ではないように感じる。
「誰も見たことのない時計を身に着けたかった」と、件のルミノールについてスタローン氏は語っている。そして「その日はこれを手首に着けて、撮影が終わるまで外しませんでした」とも。情にもろいことで有名な彼は、この時計を撮影から30年近く経った後も、このオークションのために譲り渡すまでずっと所有していた。パネライを誰も見たことのないブランドと考えるのは奇妙に聞こえるかもしれないが、当時はそうした存在だった。今日の結果は、それ以来、パネライがどれほどの進歩を遂げてきたかを示している。
多くの人は、スタローン氏とパネライの親密な関係が、過去30年の間に同ブランドが成功を収めた理由だと考えている。スタローン氏は、この時計をスクリーンに映えるようにしただけでなく、アーノルド・シュワルツェネッガーのような仲間のスターたちもすぐさまこのトレンドに乗り、パネライの流行が始まった。ある意味、この時計は現代のパネライにとって、ポール・ニューマンのポール・ニューマン デイトナがヴィンテージロレックスのコレクションにもたらしたものと同じことを行ったのである。このことを念頭に置いて、スタローンのパネライの落札者は、オークションの取引に参加し、この時計を手に入れたのであろう。
今回のオークションは、まだ半分も終わっていない。全ロットリストをチェックすると共に、“レーシングパルス”オークションに関する残りの記事も、ぜひチェックしてみて欲しい。