trophy slideshow-left slideshow-right chevron-right chevron-light chevron-light play play-outline external-arrow pointer hodinkee-shop hodinkee-shop share-arrow share show-more-arrow watch101-hotspot instagram nav dropdown-arrow full-article-view read-more-arrow close close email facebook h image-centric-view newletter-icon pinterest search-light search thumbnail-view twitter view-image checkmark triangle-down chevron-right-circle chevron-right-circle-white lock shop live events conversation watch plus plus-circle camera comments download x heart comment default-watch-avatar overflow check-circle right-white right-black comment-bubble instagram speech-bubble shopping-bag

Introducing アルピナ ヘリテージ トロピックプルーフ

34mm径のフランソワ・ボーゲル製ケースに着想を得た過去へのオマージュモデルに、現代のエッセンスを絶妙に融合。

ADVERTISEMENT

我々が知っていること

Watches & Wonders 2025に合わせて、アルピナは複数の新作モデルを発表した。そのなかでもヴィンテージ愛好家である私の心をもっとも捉えたのがヘリテージ トロピックプルーフである。ヘリテージ オートマティックやその他のヴィンテージスタイルの成功を受けて、アルピナはかつての優れた3針モデルのひとつを、現代のウォッチファン向けに再解釈し復活させた。

Alpina Heritage Tropic Proof

 34mm径のステンレススティール製トロピックプルーフはホワイトとブラックの2種のダイヤルバリエーションで展開されており、その姿は往年の同名ヴィンテージモデルを色濃く想起させる。当時の多くのモデルと同様に、本作でもケースには伝説的なケースメーカー、フランソワ・ボーゲルが供給したものを彷彿とさせる要素が取り入れられている。防水ケースのスペシャリストとして知られるこのケースは、パテック フィリップや、ヴァシュロン・コンスタンタン、モバードなど数多くのブランドに用いられていた。今回のトロピックプルーフにおいてもそのオマージュは明確で、シンプルな傾斜ラグや10角形のねじ込み式ケースバックにその特徴が表れている。

 トロピックプルーフのふたつのバリエーションはダイヤルの仕様によって区別され、ホワイトとブラックの両バリエーションともにアルピナ独自のグロス仕上げが施されている。実物を目にするのがいまから楽しみな仕様だ。1960年代のヴィンテージ トロピックプルーフに見られた、グロッシーな“ギルト”ダイヤルを意識していることは明白だろう。インデックスはシルバートーンのアプライド仕様で、針はすべて手作業でポリッシュされている。

Alpina Heritage Tropic Proof

 トロピックプルーフに搭載されるのは、アルピナの新型ムーブメントであるCal.AL-480だ。本ムーブメントについては現時点で詳しい情報は明かされていないが、手巻き式でパワーリザーブは42時間、振動数は2万8800振動/時となっている。

 2種のモデルはいずれも限定ではなく、価格はともに1895ドル(日本円で約27万6000円。※日本展開なし)に設定されている。今年7月から発売開始の予定だ。


我々の考え

正直に言ってアルピナはもっと評価されるべきだ。2002年の復活以来、同ブランドはヴィンテージ調のツールウォッチに傾倒し、ディテールにこだわる愛好家たちのために、静かにその砦を守り続けてきた。フランソワ・ボーゲルのケースや、それを参照した現代的なモデルを数多く扱ってきた者として、今回のトロピックプルーフを目にしたときは思わず身を乗り出してしまった。

Alpina Heritage Tropic Proof

 10角形のケースバックやギルト風の光沢あるダイヤル仕上げといったディテールは、正確に再現するのが非常に難しい部分であるにもかかわらず、アルピナは見事にまとめ上げている。価値あるヴィンテージウォッチを参照することと、それを2025年に身につけられる製品として成立させることとはまったく別の話だ。この両者を見事に融合させている術こそアルピナの真骨頂であり、今回のトロピックプルーフでもその手腕が光っている。

 本作でアルピナが何か革新的なことをしているわけではないが、それでいいのだ。これは、日常使いできるドレスウォッチという古くからあるコンセプトに基づいた、非常に実用的な3針時計である。たとえばケースの厚みはわずか9.25mmに抑えられており、風防には一般的なフラット型ではなく、反射防止コーティングを施したボックス型のサファイアクリスタルが採用されている。これらの仕様も、ヴィンテージ感をさりげなく強調する絶妙なディテールだ。

Alpina Heritage Tropic Proof

 コンパクトで的確にヴィンテージの雰囲気をまといながらも、アルピナ ヘリテージ トロピックプルーフには気負いがない。そして2000ドルを切る価格であれば、それで十分魅力的だ。これは、ヴィンテージウォッチに興味を持ち始めた人にも、すでに深く魅了されている人にも響く優れた1本である。

 そのほか、Watches & Wonders 2025の最新情報については、こちらをページをチェックして欲しい。


基本情報

ブランド: アルピナ(Alpina)
モデル名: ヘリテージ トロピックプルーフ(Heritage Tropic Proof)
型番: AL-480S2H6 and AL-480B2H6

直径: 34mm
厚さ: 9.25mm
ケース素材: スティール
文字盤色: ホワイト、もしくはブラック
インデックス: アプライド
夜光: ルミノバ
防水性能: 30m
ストラップ/ブレスレット: スティール製ピンバックルが付いたベージュのアルカンターラストラップ(同色ステッチ)

Alpina Heritage Tropic Proof

ムーブメント情報

キャリバー: AL-480
機能: 時・分表示、センターセコンド
パワーリザーブ: 42時間
巻き上げ方式: 手巻き
振動数: 2万8800振動/時
石数: 17


価格 & 発売時期

価格: 1895ドル(日本円で約27万6000円)
発売時期: 2025年7月(※日本展開なし)
限定: なし

詳細はアルピナの公式ウェブサイトをチェック