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我々の考え
2019年、オーデマ ピゲは(数年前にジュール オーデマとミレネリーのラインを廃止したあとのことだ)ロイヤル オークに代わるモデルとして位置づけられたCODE 11.59コレクションを発表した。その1年後に発表されたリマスター01([RE]Master01)は、オーデマ ピゲが製造した1940年代の時計にインスパイアされた新作クロノグラフとして500本限定で販売された。このリリースにより、APは単なる“ロイヤル オークの会社”ではなく、すでにヴィンテージコレクターになじみ深いブランドであることを誇示するような形で自社のヘリテージに傾注するように思われた。しかし、その予想は大きく外れることになる。同“コレクション”は、ブランドの“コレクション”のページ一覧にさえ掲載されていなかったのだ。 そしてそれから4年が経ち、私たちは第1弾のそれとは大きく異なる新しいリマスターと向き合うことになった。
シェイプドウォッチに(再び)流行の兆しが見え始めている。誰もが知っているように、大胆なフォルムの流行は今回が初めてではない。リマスター02は、直径27.5mmのイエローゴールドケースを持ち、わずか7本しか製造されなかったAPの希少なヘリテージであるRef.5159BAにインスパイアされた貴金属製の時計だ。そのオリジナルは、1959年から1963年にかけて、APがごく少数のアシメトリックなケース(合計30個)を製造した取り組みの一部にあたる。
この新作においてケースサイズは直径41mm×厚さ9.7mmと大幅に大型化し、防水性能は30m。素材には同ブランドのサンドゴールドが使用されている。この素材は、今年初頭に発表されたロイヤル オーク オートマティック フライング トゥールビヨン オープンワークで初めて登場したものだ。ダイヤル表面はプレーンかつフラットなものではなく、ロイヤル オーク ジャンボを象徴するブルー ニュイ ニュアージュ 50を採用している。このカラーはPVD(Physical Vapor Deposition、物理的気相成長法)によって施されたものだ。ダイヤルは12個の異なる三角形に分割され、それぞれが直線的なサテン仕上げで装飾、サンドゴールドの線によって区切られている。それがアワーマーカーとして機能し、サンドゴールドの針ともマッチしている。ケースはサテン仕上げでシャープなファセットが施され、AP社はこれを“ブルータリズムへのオマージュ”と公表している。クリスタルはケースの形に沿うようにカットされ、斜めから見ると少し歪んだように見えるが、それも魅力のひとつである。
内部には自動巻きムーブメントCal.7129が搭載されており、これは2022年にロイヤル オーク “ジャンボ” エクストラ シンに搭載されたCal.7121をベースにしている。ムーブメントの厚さはわずか2.8mmであり、すなわち時計の厚みのほとんどはその形状を効果的に強調するためのものである。パワーリザーブは約52時間だ。価格は649万円(税込予価)で、このモデルはリマスター01の半分となる250本のみの販売を予定している。
我々の考え
APが次にリマスターを作るならどの時計を選ぶかと今年の初めに聞かれていたら、この時計にたどり着くまでにかなりの時間がかかっていたかもしれない。そう、シェイプドウォッチはいま、一大ブームとなっている。ベン・クライマーと韻を踏んだ名前を持つ著名人の言葉を借りれば、(カルティエの)クラッシュはもはや“ありきたり”な時計になりつつある。最近では、トレダノ&チャンという新しいブランドが建築にインスパイアされた時計を発表した。
そして、ジョン・シェーファーモデル、“チョコラトーネ”、“ディスコボランテ”、マルチカラーダイヤルの素晴らしいカレンダークロノグラフなど、深い歴史を持つオーデマ ピゲには多くの選択肢があった。しかし今回のこれはおそらく、リマスターラインを取り扱ううえでもっとも大胆な(そしてある意味もっともスマートな)選択肢だろう。“ブルータリズム”という用語について議論するつもりはないが、シェイプドウォッチの流行に乗るなら本当にいましかない。
私がミラノに滞在していたとき、(私自身は見ていないが)ブランドは顧客にこの時計を披露した。新しいリマスター02の41mm径のケースはかなり大きいと、何人かから聞いていた。このような古めかしいシェイプの時計が成功しているのは、その大胆さがサイズではなく、デザインとエレガンスから来るものであるからだ。とはいえ、実際に実物を見てみたいとは強く思っている。
サンドゴールドを使用した最初の製品を発表してから、これほど早くサンドゴールドが使用されるというのは喜ばしいことだ。確かにこれは250本限定のモデルだが、少なくともブランドは新しい素材を10年に1度しか見られないようにと、厳重に鍵をかけた箱にしまい込んでいるわけではない。私の願いは、APがリマスターコレクションの優先順位を再び上げてくれることだ。ふたつめのリリースまで4年というのは、長すぎた。CODE 11.59のラインが軌道に乗り始めているという事実や、ロイヤル オークに厳密には3つの独立したコレクション(メインラインにオフショア、コンセプト)があることは認めながらも、APが3本の柱を持つブランドになるのであればそれは素晴らしいことだ。それが可能であることを証明するためのバックカタログを、彼らはすでに手にしている。
基本情報
ブランド: オーデマ ピゲ(Audemars Piguet)
モデル名: リマスター02([RE]Master02)
型番: 15240SG.OO.A347CR.01
直径: 41mm
厚さ: 9.7mm
ケース素材: サンドゴールド
文字盤色: 12分割された“ブルー ニュイ ニュアージュ 50”のダイヤル、直線的なサテン仕上げとサンドゴールドのライン
インデックス: 放射状に広がるサンドゴールドのライン
夜光: なし
防水性能: 30m
ストラップ/ブレスレット: コントラストの効いたブルーのアリゲーターストラップ、マット仕上げの18Kサンドゴールド製ピンバックル
ムーブメント情報
キャリバー: 7129
機能: 時・分表示
直径: 29.6mm
厚さ: 2.8mm
パワーリザーブ: 52時間
巻き上げ方式: 自動巻き
振動数: 2万8800振動/時
石数: 31
クロノメーター認定: なし
価格 & 発売時期
価格: 649万円(税込予価)
発売時期: 発売中
限定: 250本限定
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オーデマ ピゲ リマスター02の詳細については、ブランドのウェブサイトをご覧ください。