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Photos by TanTan Wang
我々が知っていること
ドイツの小規模ながら存在感のあるブランド、ノモス グラスヒュッテを最もよく表す時計をカタログから1本選ぶとしたら、私はおそらくメトロ デイト パワーリザーブを選ぶだろう。もちろん、ひと目でそれとわかるタンジェントでもなければ、シンプルなクラブ キャンパスでもない。この時計には、私がノモスを特別だと感じる理由が数多く詰まっていると思うのだ。デザイナーのマーク・ブラウン(Mark Braun)氏が手がけた、細部までよく考え抜かれたミニマルなデザイン、目を引く鮮やかな色彩、ユニークなパワーリザーブインジケーター、そしてブランドに期待される仕上げが施された自社製の手巻きムーブメント。だからこそ、私は数年前にこの時計を購入し、以来ずっと愛用している。
しかしノモスのほかの多くのモデルとは異なり、メトロ デイト パワーリザーブは友人に勧めるのが難しい時計でもある。特に時計という、危険なほど夢中になってしまう世界に足を踏み入れたばかりの人にはそうだ。なぜなら時計としての魅力は十分に備えているものの、日付のクイックセット機能を持たないという弱点があるからだ。つまりしばらく着用せずにいて日付がずれてしまうと、日付を進めるために、針を深夜0時をまたぐように何度も前後させなければならない。15日分もずれていれば、かなり面倒な作業になる。しかも間違った日付のまま使うことを受け入れる以外に、この問題を回避する方法はない。だが幸いなことに、登場から10年以上を経て、このモデルに新たなアップデートが施された。
今回、ノモスは新世代のメトロ デイト パワーリザーブに、自社製の新キャリバーであるDUW 4701を搭載した。最も重要な変更点は、日付のクイックセット機能が加わったことだ。これによって、この時計の魅力や実用性は大きく変わる。2026年にもなって、日付のクイックセット機能に喜ぶのは少しおかしく思えるかもしれないが、この時計に関しては、搭載されたことを素直にうれしく思う。ムーブメントのサイズは、従来のDUW 4401と変わらず、直径32.1mm×厚さ2.8mm。そのため、ケースも直径37mm×厚さ8mmのまま変更されていない。新たなクイックセット機構に加え、パワーリザーブも42時間から52時間へと延長された。また多くのノモス製キャリバーに見られる典型的なグラスヒュッテ・ストライプではなく、ブランドの比較的新しいムーブメントの一部にも採用されている、サンレイ状のストライプ仕上げが施されている。
左から旧型のDUW4401、新しいDUW 4701。
パワーリザーブは半分を少し超えたところ。
アイスブルーを纏ったメトロ ネオマティック 41 アップデイトの新バージョン。
今回のアップデートに伴い、従来のRef.1101にも新キャリバーが搭載される(私の知る限り、型番はそのまま維持される)。さらにメトロ デイト パワーリザーブには、“アイスブルー”と名付けられた新しいカラーリングが加わる。ひんやりとした色調でまとめられたダイヤルは、ライトブルー、ホワイト、グリーンの3色で構成されている。この3色は、時間の経過を示す独特なパワーリザーブインジケーターにも使われている。異なる比率で回転する2枚のディスクを組み合わせた、ノモスらしい機構だ。あわせてメトロ ネオマティック 41 アップデイトにも、同じアイスブルーのカラーリングが採用される。
新作のメトロ デイト パワーリザーブ アイスブルーとホワイト、そして新作のメトロ ネオマティック41 アップデイトがノモスの取扱店で発売中です。メトロ デイト パワーリザーブの価格は70万1800円、メトロ ネオマティック41 アップデイトは83万1600円(いずれも税込)だ。
我々の考え
お気に入りのノモスのデザインのひとつが、ようやく大きな弱点を克服したことには興奮しているが、この変更はもっと早く実現していてもよかったと思う。もちろん、オーナーとしての偏った見方があることは認めておきたい。もしこれがメトロらしい強いデザインの個性や、独特なレイアウト、ユニークな機構を備えていない別の時計だったなら、この価格帯で日付のクイックセット機能がないモデルを販売し続けていることについて、もっと早い段階で厳しく批判していたかもしれない。とはいえ遅すぎるよりは今実現してよかった、というのが率直な気持ちだ。そして新キャリバーがようやく登場したことをうれしく思う。これによって、ノモスの現行ラインナップからは、日付のクイックセット機能を持たない旧世代のムーブメントを搭載したモデルが姿を消すことになりそうだ。
新しいアイスブルーのカラーリングも、実に魅力的だ。クラブ・スポーツ ネオマティック ワールドタイマーやテトラ、タンジェント 31など、ノモスのデザインチームが近年の個性豊かなモデルで打ち出してきた方向性とはまたひと味違う。そして何よりうれしいのは、従来のデザインとカラーリングがそのまま維持され、今後も両方が生産されることだ。もしかすると、将来的にはさらにカラフルなバリエーションが登場するかもしれない。では、現在は生産終了となった日付のクイックセット機能を持たない旧モデルに別れを告げるのにふさわしい、楽しい新色が登場するのを待ちたいと思う。
基本情報
ブランド: ノモス グラスヒュッテ(Nomos Glashütte)
モデル名: メトロ デイト パワーリザーブ&メトロ ネオマティック 41 アップデイト(Metro Date Power Reserve & Metro neomatik 41 Update)
型番: 1121/1121.SB(アイスブルーのメトロ デイト パワーリザーブ)、1101(メトロ デイト パワーリザーブ)、1166(アイスブルーのメトロ ネオマティック 41 アップデイト)
直径: 37mm、40.5mm(アップデイト)
厚さ: 8mm、9.1mm(アップデイト)
ケース素材: ステンレススティール
文字盤色: アイスブルー、またはホワイトシルバー仕上げ
インデックス: プリント
夜光: なし
防水性能: 5気圧(防滴)
ストラップ/ブレスレット: ホーウィン社製のレザーストラップ、またはテキスタイルストラップ
ムーブメント情報(新たなメトロ デイト パワーリザーブ)
キャリバー: DUW 4701
機能: 時・分表示、スモールセコンド、クイックセット日付、パワーリザーブインジケーター
直径: 32.1mm
厚さ: 2.8mm
パワーリザーブ: 52時間
巻き上げ方式: 手巻き
振動数: 2万1600振動/時
石数: 23
クロノメーター認定: なし
価格&発売時期
価格: メトロ デイト パワーリザーブは70万1800円、メトロ ネオマティック41 アップデイトは83万1600円(いずれも税込)
発売: 発売中
限定: なし
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