今年2月、ケビン・オレアリー(Kevin O'Leary)は待ちわびていた時計をついに手に入れた。それはブルーの文字盤が美しい、パテック フィリップのSS製ノーチラスRef. 5711/1Aだ。オレアリーは、この時計を手に入れるまでに7年も要した。
なぜそれほどまでに時間がかかったのだろう? 2万9800ドル(約370万円)もする時計を買う日のために、細々と貯め込んできた訳では無いだろう。彼は裕福である。非常に成功した起業家で、ABCの番組シャークタンクのスターとしても有名だ。その資産は4億ドルと見積もられており、パテック フィリップや他社時計メーカーのあらゆる時計を手に入れることができる立場にある。
しかし、オレアリーが望んでいたパテック フィリップの時計はSS製ノーチラスだった。彼は、ニューヨーク州マンハセットのロンドン・ジュエラーズでこのSS製の宝物を手に入れる様子を映したcnbc.comの動画で、どうしてそれ程までに時間がかかったのかを説明している。 時計コレクターであるオレアリーは、3つの理由からこの時計を欲しがった。1つ目の理由は、そのアイコニックなデザイン性からだ。オーデマ ピゲのロイヤルオークもデザインした、伝説的時計デザイナーのジェラルド・ジェンタ(Gerald Genta)が1970年代にデザインしたものだ。ロイヤル オークは1972年、そしてノーチラスは1976年に誕生した。
オレアリーは5711のデザインを心から愛している。彼はYouTube TVチャンネルの時計に関する投稿で、ジェンタが手がけるデザインの均整のとれた美しさについて熱く語っている。
お金を生み出すことほど、私の琴線に触れるものはありません。理論上、私はたった今、
5万ドルも稼いだのです!
– シャークタンクのケビン・オレアリーしかしノーチラスの希少性は、それ自体の美しさよりもさらに人を惹きつける。その入手困難さから、オレアリーや何千人もの同じ趣向の人たちがこの時計を求めている。ようやく時計を手に出来たことに歓喜して、オレアリーはロンドン・ジュエラーズで「誰もがこの時計を欲しがっているけれど、誰も手に入れることはできない!」と叫んだ。
スティールウォッチは、もちろんパテック特有のものではない。180年の歴史を持つこのメーカーは、精巧なゴールドのコンプリケーションとドレスウォッチを武器に、世界最高峰の時計ブランドとしての評価を得た。このメーカーでは毎年6万2000点もの時計を製造しているといわれるが、そこで製造する紳士用時計のうち、SSケースを有しているものはごく一部だ。
それこそが、シャークタンクのサメがこの時計を望んでいた最大の理由につながる。彼はそれを大きな投資だと捉えているのだ。
動画の中で、オレアリーは時計を手にし涙を流した。なぜそのような感情が生まれたのか?
「お金を生み出すことほど、私の琴線に触れるものはありません」と彼は言う。「ブルーダイヤルの5711/1Aは小売価格で3万ドルします。ですが、あまりにも人気があるため、流通市場でコレクター達は喜んで最高8万ドルもの金額を支払います。だから理論上は、私はたった今、5万ドルも稼いだのです!」
長い、長い待ち時間の末に…
この5万ドルは、世界の時計市場で最も印象的で奇妙なトレンドを体現している。パテック フィリップ、ロレックス、そして時にはオーデマ ピゲのSS製のスポーツウォッチに対する熱狂的なまでの需要である。
過去10年間で市場要因は、ノーチラスやロレックスの時計(デイトナ、サブマリーナー、GMTマスター)そしてロイヤル オークへのかつて無いほどの関心と需要を生み出した。(これらの市場要因については後述する)
結果として、HODINKEE読者がご存知の通り(時には実際にその苦痛を味わって)、これらのモデルで記録的な品不足と長い待ち時間が発生し、二次流通市場での記録的なプレミア価格となった訳だ。
このことにより必然的に、これらの時計の新規オーナーの中には購入後すぐに転売する者も出てきた。確かに、オレアリーのような涙もろい時計愛好家なら、長年探し求めていたノーチラスをようやく手に入れたそばから手放すなど想像すらしないだろう。実際、パテック フィリップの「あなたはパテック フィリップを真に所有することはできない。なぜなら次世代に渡すまで預かっているにすぎないのだから」との厳粛なモットーに反し、オレアリーは死んだら一緒に埋葬されたい、とまで言っている。
しかし、誰もがオレアリーほどセンチメンタルではない。転売屋らの手により、オンラインやオフライン上で中古時計販売店やグレーマーケットのアウトレットから新品のノーチラスが入手可能となっている。ロンドンのパテックの顧客についての話は、時計業界では有名な逸話だ。オールド・ボンド・ストリートにあるパテックの正規ディーラー、マッピン&ウェッブで5711を定価の2万3440ポンドで購入し、ピカデリー通りを1ブロック下ってバーリントンアーケードにある正規中古時計ディーラー、ウォッチファインダー& Co.に向かう。そこで、彼らは時計に50%の付加価値をつけて売り、ほんの数分で1万5000ドル分のポンドを手に入れる。ウォッチファインダーでは、時計にさらに50%以上上乗せした値札をつけ、待ちきれない購入者やウェイトリストに乗る見込みのない者に販売する。
100%も付加されたプレミア価格
パテック・フィリップの社長、ティエリー・スターン氏にとって、SS製のノーチラスに対する熱狂は悩ましい問題だ。もちろん、すべての時計メーカーのトップにとって、世界で最もホットな時計を有することは夢だろう。このノーチラスのブームは、同社に大きな話題と売上をもたらした。スイスのフォントーベル・エクイティ・リサーチは、2018年のパテックの売上高は7%増の14億5000万スイスフランと見積もっている。(スターン家が個人所有しているパテック フィリップ社は、売上高を公表していない)
しかし、ノーチラスの人気はパテックに不都合な点もある。ウェイトリストや待ち期間が長すぎ、店舗にあるパテック フィリップの陳列ケースが空であること、そして顧客とのピリピリした関係について、正規ディーラーから苦情が出る。顧客もまた同様に苦情を言う。ウェイトリスト入り出来なかった人々は、パテックやその正規ディーラーが一部顧客を特別扱いをしており、スティール製ノーチラスの販売を大得意先や大物のみに限定していると非難する。
私はスティールウォッチの数について
非常に厳しくあらねばなりません。何故なら、
SSがコレクション全体を牽引する存在となることは望ましくないからです。
– – パテック フィリップ社長 ティエリー・スターン一部の時計愛好家は、新品ノーチラスのSSの小売価格よりも100%も高い二次流通市場でのプレミア価格は、バブルでしかないと主張する。パテック フィリップの製品開発戦略で、同社のシグネチャー製品である金のカラトラバがより安価なスティールスポーツウォッチに取って代わられることを良しとしていないことは間違いないだろう。批評家らが主張するように、ノーチラスのこの状況はパテック フィリップの市場において何かがおかしいことを示す警鐘である。
「危険な問題とは」
先日スイスでスターンと会い、SSノーチラスの品不足について簡単にに話す機会があった。もちろん彼は、その重大性を痛切に感じている。私がマッピン&ウェッブの逸話に触れると、彼は指をパチンと鳴らしながら、こう述べた。
「その通りです。現在、店舗から出てすぐに時計を(高額のプレミア価格で)こんなにも簡単に売ることができます」
この問題やその他の問題はひと晩で簡単に解決できる、と彼は言う。しかし、彼の見解では、その対策はより悪質な問題を生むという。
「もしも明日、突如4万本のスティール製時計を製造することにした場合、この問題は解決します。何故なら店を出ても、このような値段では売れなくなるのですから」
パテック フィリップは、大半の時計を貴金属で製造しているが、SS製時計の製造の歴史は長く、100年以上前に遡る。このような時計の中で最も有名なものの一つは、永久カレンダークロノグラフを搭載した、希少価値の高いRef.1518だ。わずか4点しか確認されていないこの時計のひとつは2016年、オークションで1100万ドル超(約12億円)で落札された。
しかし、スターンはこう述べる。
「これは危険な問題です。非常に慎重にならなければならない種類のものです。以前、IWCはゴールド製の時計を多く製造していました。そして、IWCは問題を抱え、すべてをSSで製造するようになりました。その後、金時計の製造に戻ろうとしましたが、うまくいきません。一度スティール製で値段を落とすと、元に戻すことが非常に難しくなるのです」
「そして、私はパテックで同じ轍を踏みたくはありません。だからこそ私は、何年も前に『数を制限しよう』という決断をしたのです。 私は主にノーチラスのSSバージョンの製造数を制限しています。それは誰もが探し求めている時計です。そして、なぜそこれほどプレミアがつくほどなのでしょう? それはただ単に、希少だからです」
「私たちの間では、いかなる時もスティールモデルは非常に希少です。私は、その数について非常に厳しくあらねばなりません。私は素材の面で、スティールがコレクション全体を牽引する存在となって欲しくありません。だから慎重である必要があるのです」
スターンは言及していないが、それはオーデマ ピゲがロイヤル オークによってもたらされた事実だろう。スティールモデルが巻き起こしたセンセーションが、ブランドの顔となってしまったのだ。私の情報源からは内々に、スターンはロイヤル オークの教訓を参考にしている、と伝わってきた。ブランド・エクイティとブランド・アイデンティティの観点から、彼は断固としてノーチラスをパテック フィリップの象徴にさせまいとしている。
厳格な制限
パテック フィリップは、ノーチラスの製造数を公表していない。しかし、社の方針により、SS時計の製造を全体の25%から30%に制限している。「これはパテック フィリップが各年で製造すべきスティールウォッチの最大数であり、我々はこれを守るつもりです」と、スターンは述べる。
スティールウォッチの製造数の大半は、婦人用Twenty~4コレクションが占める。そのため、その数は若干異なっているかもしれない。
「Twenty~4のクォーツモデルそしてさらにオートマティックモデルでは、供給を少しだけ増やしても問題ない、とゴーを出しました」
しかし紳士用時計、特にノーチラスの場合、制限は厳格です。スターンと彼が信頼するブレインは、ノーチラスの需要が急増し始めた数年前にその決定を下したと、スターンは言う。「我々は、『何てことだ、気をつけなければ』と思いました。 『これが最大数だ』と言ったのもその時です。パテック フィリップのディーラーたちは、年に2点入荷できたら幸運な方だと言いました。そしてディーラーの中には全く入手できなかった者もいるのです」
もしも明日、突如4万本のスティール製時計を
製造することにした場合、この問題は解決します。
– – パテック フィリップ社長 ティエリー・スターンパテック フィリップは、歴史的にも、スティールウォッチを大量に製造してこなかった。スティールウォッチは同社のDNAには組み込まれていない、とパテックの経営陣は言う。確かに、スティールウォッチの一部は、同社の有名なコレクションに位置している。しかしそれは、これらの時計が非常に希少だからだ。最も良い例が、シリーズで初めて製造された永久カレンダークロノグラフであるRef.1518だ。パテックでは計281点を製造し、うち4点がスティール製だった。
ここ数十年のパテックの戦略では、そのイメージを一新したり顧客層を広げる必要があると考えた際、慎重にスティールを使用している。パテックの情報筋が述べるには、ティエリーの父親であるフィリップ・スターンが、年配向けの腕時計という同社のイメージを憂慮し、ノーチラスを売り出したという。彼は、若年層が手に届くコレクションを望んでいた。「宝石商に無理を言ってノーチラスを受け取ってもらわなければならなかった」と、同社の米国子会社であるアンリ・スターン・ウオッチ・エージェンシー(Henri Stern Watch Agency)の会長、ハンク・エデルマン(Hank Edelman)はそう回顧する。「宝石商には『何を考えているんだ? これはパテック フィリップじゃない!』とまで言われたよ」
1999年にも同様に、パテックはスティール製のTwenty~4コレクションを発表した。これは、注目を集めるに値すると感じた女性層を開拓するためだった。しかし、貴金属を扱ってきたパテックにとって、スティールはルールから反した例外でしかない。それゆえのスターンの警戒なのだ。
正規ディーラーの数を減らす
スターンは、スティールウォッチの品不足を維持することによって、高い需要とプレミア性を焚き付けていることを認めている。「そう、私がそうしているのです」と、彼は述べる。「それは簡単なことではありません。小売店、さらには自社のスタッフさえも、SSモデルの製造数を増やすよう要求してきます。需要がそこにあるからです」
しかし、彼は製造数を減らしてはいない。パテックがスティールウォッチの製造数を削減しているとの憶測に反し、紳士用時計であっても、製造数は徐々にではあるが増加している、とスターンは述べる。「製造数を増やしてはいますが、徐々にです。総製造数に対する割合なので、わずかに増やしている程度です」
パテック フィリップのウェブサイト上にある紳士用時計の2019年新モデル10個のうち、スティール製は2つだけだ。うち1つは、年次カレンダーとムーンフェイズを搭載した、ブルー文字盤のノーチラス Ref.5726/1A-014だ。もう1つは、カラトラバ Ref.5212A ウィークリーカレンダーである。「これは、スティール版です。しかしそれは1点のみで、増産する気はありません」と、スターンは言う。
その他のモデルに関しては、プレッシャーは膨大であるにも関わらず、彼は何もする気はない。「例えば、アラーム機能を持つパイロット(新作のトラベルタイム 5220P)は、プラチナ製です。スティール製ではありません。もちろん、SSバージョンへの多くの要望がありましたが、私は『いいえ、絶対に製造はしません。ウィークリーカレンダーに留めておいて、様子を見ましょう』と言いました」
(すべてのスティールウォッチは予約販売であり、商品が陳列ケースに並ぶに至らないため)ディーラーの店頭で空のパテック フィリップの陳列ケースが並んでいる恐ろしい光景について尋ねると、スターンはそれに悩まされていると述べた。「この状態がよくないことは確かです」
そのことが、彼が最近パテック フィリップのディーラーネットワークを約3分の1削減した理由のひとつだ。「製品を十分に供給することができないため、私には選択の余地はありませんでした。ただ、製造数を増やしたくはありません。私が唯一できることは、小売店の数を減らし、その他の店で十分な在庫を保てるようにすることでした。 米国では、ディーラーネットワークを正規ディーラー160店舗から約100店舗にまで縮小しました」
ホットなスティール
1970年生まれのスターンは、同族経営のこの会社の4代目トップだ。彼は1994年に入社し、2006年には副社長に就任、2009年8月に父の跡を継いで社長に就任した。(フィリップ・スターンは現在名誉会長)
スティール製のパテック フィリップへの過熱的な需要を経験したことがあるか、彼に尋ねると、「いいえ、スティールについては初めてです」と彼は述べた。「しかし、私たちは異なる形態で同様の現象を見てきました。デザインカラー(の流行)が7年サイクルだと以前話したのを覚えていますか? イエローゴールド、ホワイトゴールド、ピンクゴールド。今では、スティールもそのサイクルの一部です」
誰に聞いても、紳士用スティールウォッチは脚光を浴びていると言うだろう。スターンやその他が述べる理由のひとつに価格がある。中国の景気高騰とスイスフラン高が、過去10年間でスイス時計の価格を押し上げたため、消費者はスティールへとシフトした。 それは、2015〜2016年のスイス時計不況の中にいた、スイスの製造メーカーも同様だった。
「彼らは時計をより安い価格で売る必要がありました。何故なら、消費者に非常に高価な時計を購入する余裕はもはやなかったためです」とスターンは語る。
ファッションの変遷もまた、スティールウォッチをトレンドに押し上げた。職場でのカジュアルウェアの台頭により、スティールスポーツウォッチが週末のレジャーだけでなく、平日の職場にも適したものとなったのだ。 その結果、スティールは高い需要を持つミレニアル世代の買い手にとって魅力的に映った。「若い世代はファッションと価格の面からスティール製を好みます」とスターンは言う。
狂乱
それは理由の一部に過ぎない。愛好家によると、その他の要因として、2016年のノーチラス40周年とデジタル革命が挙げられる。
ノーチラスの40周年を記念して、パテックはダイヤモンドアワーマーカーを搭載した、2種類の限定貴金属モデルを発表した。18KWG製のRef.5976/1G フライバッククロノグラフ(税抜1051万円、1300本)とPT製のRef.5711/1P(税抜1236万円、700本)だ。
40周年を記念して、パテックが金やプラチナ、ダイヤモンドで装飾したこのノーチラスは、目を見張るような価格で、一部の純正主義者たちを怒らせた。しかしこの記念日に関する狂乱は、より手頃な価格帯のスティール製ノーチラスへの新たな関心を呼び、オークションでヴィンテージ時計の価格急騰を引き起こした。
そして、インターネットは二つの側面でこの流れを加速させた。世界中の時計のウェブサイトで入手可能な、時計についての詳細情報により、スティール製パテック(とロレックス)に関する噂が時計コレクター周辺で、さらにはその枠を超えて、野火のように熱く急速に広がっていった。
そして、eコマースは、新品と中古品双方のノーチラス流通市場に活気をもたらした。急成長するウェブ上の認定中古時計マーケットプレイスや、長年根付いているグレーマーケットのディーラーは、認定された流通チャネル外で、これらの時計をプレミアム価格で購入することを可能にした。これらの価格は、優良な投資物件としての時計のイメージを強化した。
これが、現在それ自体がエスカレートし続ける、狂乱の図式だ。ある米国のパテックのディーラーは、長年の顧客が店に現れ、スティール製ノーチラスを求めたことに驚いた話をする。その顧客は骨の髄から典型的な金時計愛好家だったからだ。
「本当のことを教えてください」とこの宝石商は顧客に尋ねた。「本当にこの時計が好きなのですか? もしこの時計からロゴを外したら、購入しますか?」
顧客は少し考え、それからいいえ、と言ったそうだ。
「なら、どうして欲しいのですか?」
「なぜなら、噂をよく耳にしていて、人が絶対に買いだと言うからです」
永久のプレミア価値
そして、現在のような結果になり、さらにその傾向は続く。クレディ・スイスは5月2日のリサーチノートで、ロレックスおよびパテック フィリップと、その他スイスの時計業界との間で加速している「ブランドの二極化」について引用している。
クレディ・スイスの世界の小売業者に関する四半期ウォッチリサーチ調査の2019年第1四半期の報告書で、「…主にロレックスとパテック フィリップを販売している小売業者は、同業他社よりも売上高が好調であると示されている」とクレディ・スイスのギヨーム・ガウビレ(Guillaume Gauvillé)は書いている。「反対に、この2つのブランドを販売していない小売業者では、第1四半期の売上が減少した」
クレディ・スイスは、近い将来、ブランド別の売上期待値に関するパネル調査を行う。「ブランド別の売上見通しを見ると、このリーダー的2社と業界のその他メーカーとの格差は、過去5回の調査で最も大きい… ロレックスとパテック フィリップの売上期待値は、明らかに際立っている」
(SSノーチラスの)プレミアが、
この先も続くことは確かです。
– – パテック フィリップ社長 ティエリー・スターン将来を見据えて、スティールウォッチの周期でどういった予測しているのか、スターンに尋ねた。
「この傾向はしばらく続くと思います」と彼は答えた。
パテックのスティール時計のプレミアについては?
「(SSノーチラスの)プレミア化が、この先も続くことは確かです」とスターンは答えた。「なぜなら、製品を購入できる人がますます増えているからです」 彼による供給制限を踏まえると、需要は確実にそれを上回る。
またそのプレミアが続くことも確実で、SSノーチラスを所有することがステータスとなる。「それが人間の性質です」とスターンは言う。「『ほら、僕はもう持っているよ』と見せびらかしたいがためだけに、この時計を所有する人が必ず出てくるでしょう。 これはどんなときでも変わりません」
オレアリーに聞いてみればいい。
「早く箱を開けてくれ!」CNBCの動画で、彼はロンドン・ジュエラーズの時計サロンマネージャー、マイケル・エデルマンをそう促した。「箱を開いてこの時計を手首に巻いた瞬間、私は地球上すべての億万長者、CEO、セレブの羨望の的になるのだから!」