流行り廃りのないクラシックな時計が欲しいとなれば、すなわちカルティエが欲しいということです。まだどれかは決めていませんが(ヴィンテージのサントス カレかガルベに傾きかけています)、間もなく買おう時計をウェブで検索するたびに、タンクかサントスに関する記事や動画に必ず出くわします。このふたつの角型のアイコンには何の問題もないのですが、ラウンドモデルへ注ぐべき愛はどこにあるのでしょうか? そこで、完璧なラウンドウォッチであるカルティエ バロン ブルーにそうしてみることにしました。
バロン ブルーは、様々なケースサイズと数種類のメタル素材のオプションがありますが、この42mmの派生モデルは、18KRGであり、私のゴールドに対する絶対的な忠誠心もあって、ひときわ目を引きました。ただ、今のところ私の予算からは少しオーバーしています(こちらは現在1万6400ドル<税込220万4400円>で販売されています)。そう、これは42mmのドレスウォッチなのです。しかし、ラグからラグまでの縦幅は44mmと短いため、スペック表から想像するよりもずっと小ぶりな着用感で、私の時計を選ぶ基準のほとんどから外れています。
この時計の最大の特徴は、小石(ペブル)のような形状のケースです(実際に存在するカルティエ ペブル シェイプウォッチとの混同に注意)。正面から見ると普通のラウンドウォッチですが、角度を変えて見ると、ケースに鋭いエッジが一切ないことにすぐに気がつくでしょう。全体が完全に丸みを帯びた小石のような形状なのです。これはあまり見かけないユニークなデザインで、私も気に入っています。その滑らかなフォルムが、13mmというケースの厚みをも感じさせないのです。スペック表のみで自分の腕に合うかどうかを判断してはいけないということを、改めて認識させられました。時計は実際につけてみることをオススメします。
バロン ブルーのもうひとつの特徴は、リューズがケースと一体化していることです。小石を敷き詰めたようなフォルムはそのままに、リューズにはめ込まれたカルティエのシグネチャーであるブルーカボションを軽く保護する役割も果たしています。見た目はスマートですが、リューズ操作は難しくなります。私にとっては大きな問題ではありませんが、リューズの操作性を重視する人には注意すべき点です。
そのほか、バロン ブルーはカルティエ自社製キャリバー1847MC自動巻きムーブメントを搭載しており、その精度には驚かされました。また、ブラウンのアリゲーターレザーストラップとデプロイヤントバックルで腕に固定され、余ったストラップを下に隠してくれるので、とてもスッキリした印象になります。
まだまだ続きますが、バロン ブルーに対する私の思いは、冒頭の動画に集約されています。その名前にもっと敬意を払うべきでしょう。それから、ロサンゼルスでの収録中にアルメニアのオブレピカ(サジー)茶とアルメニアン・ラップ(brduch)をいただきました。1週間も時計と一緒に過ごしていると、近所のおいしい料理が食べたくなるものです(ムシャムシャ)。
Hodinkee Shopでは、カルティエの中古腕時計やヴィンテージ腕時計を取り扱っています。カルティエの腕時計についての詳細は、公式サイトをご覧ください。