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我々が知っていること
アルピニストのファンにとって、今日は喜ばしい1日である。ある種のカルト的な人気を誇るこの時計は、もともと1959年に日本の登山家たちのために、時間を正確に把握し、無事に帰るための手助けとなるよう設計されたモデルだ。そして今回、このアルピニストにヨーロッパ市場限定の新たなバリエーションが加わった。新作のSPB531は、人気モデルであるSPB121をベースにしており、新たに採用されたブルーダイヤルはマッターホルン上空の夜空から着想を得たものである。繊細な縦ストライプのパターンが施され、シルバートーンの“カテドラルスタイル”の時・分針と組み合わされている。
この時計はステンレススティール製ケースで39.5mm径×13.2mm厚、ラグ・トゥ・ラグの長さは46.4mmだ。アルピニストになじみがある読者なら、搭載されているCal.6R35の機能についてもよくご存じだろう。すなわち、時・分・秒(秒針停止機能付き)および日付表示を備え、約70時間のパワーリザーブを誇るムーブメントである。また、ケース内には回転式のコンパス機能付きインナーベゼルが搭載されており、これを使って帰路のナビゲーションも可能となる。ご存知ない方のために説明すると、以下の手順で方角を知ることができる。北半球であれば、まず時計の時針を太陽の方向に向ける。すると、時針とダイヤルの12時のあいだの中間の角度が南となる。あとは第2リューズを使ってコンパスベゼルをその南方向に合わせれば、現在地の方角を確認できるという方法だ。
多くのセイコー限定モデルに共通するように、このモデルも限定品ではあるが、少量生産というわけではない。SPB531は全世界で3000本の限定生産となっており、すでに予約受付が開始されている。価格は930スイスフラン(日本円で約17万円)だ。時計には深いブルーのカーフレザーストラップが装着されており、スペシャルエディションのボックスには、さらにネイビーカラーのナイロンストラップも付属している。
我々の考え
私はどちらかと言えばダイバーズウォッチ派で、アルピニストにはそこまでなじみがない。つまり今回は、自分の”守備範囲”から1歩踏み出しているわけだが、それでも最初に思ったのは、アルピニストを愛する人ならこの時計もきっと気に入るだろうということである。比較対象として真っ先に思い浮かぶのが、2019年にアメリカ限定で登場したSPB089だ。こちらもブルーダイヤルを採用していたものの、鮮やかなサンバースト仕上げだった。あの光沢を好む人も多いが、個人的にはこのようなフィールドウォッチには、よりマットな質感のダイヤルのほうが無骨で実用的に見えてふさわしいと感じている。なお、SPB089は1959本限定だったこともあり、現在でも当時の定価を上回る価格で取引されている(もっとも、当時の定価は今よりも低かった)。一方で、新作SPB531はそれより1000本以上多く製造される見込みであるため、これまで青いアルピニストを手にできなかった人々にとっては、ようやくその欲求を満たせるチャンスとなるかもしれない。
基本情報
ブランド: セイコー プロスペックス(SEIKO Prospex)
モデル名: アルピニスト( Alpinist)
型番: SPB531
直径: 39.5mm
厚さ: 13.2mm
ケース素材: ステンレススティール
文字盤: ブルー
インデックス: 植字されたインデックス、見返し部分はプリント
夜光: 時・分針およびアワーマーカー
防水性能: 200m
ストラップ/ブレスレット: 深いブルーのレザーストラップ、テクスチャーの効いたナイロンストラップが付属、いずれもSS製のデプロワイヤントバックル装着
ムーブメント情報
キャリバー: 6R35
機能: 時・分表示、センターセコンド、日付表示、内蔵回転式コンパスベゼル
パワーリザーブ: 70 時間
巻き上げ方式: 自動巻き(手巻き可能)
振動数: 2万1600振動/時(3Hz)
石数: 24
クロノメーター認定: なし、ただし日差−15秒〜+25秒(静置時)
追加情報: レンズ付きサファイアクリスタル
価格&販売時期
価格: 930スイスフラン(日本円で約17万円)
販売: ヨーロッパ限定発売
限定: あり、3000本限定
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