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Introducing ステファン・ピエールが自身の名を冠したブランドを立ち上げ、印象的なデビュー作“ランペトラン”を発表

ダイナミックなデザイン、熟考されたケースデザインを持つダブルレトログラード表示、そしてほかの著名なクリエイターとのコラボレーションによって、注目すべき1本が誕生した。

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我々が知っていること

もしあなたがバックストーリーのある時計(と、時計師)を探しているなら、ステファン・ピエールに注目すべきだろう。機械工学を学び、その後フランス・ブザンソンの学校でマイクロメカニクスを専攻してエンジニアリングの学位を取得、スウォッチ グループのサプライヤーでキャリアをスタートさせた。彼はその後、海軍や軍事部門で数年間働いたのち、スイスウォッチメイキングの世界(特にジュネーブを拠点とするマニュファクチュール)に戻ってきた。ピエールは実にユニークな経歴の持ち主だ。そして自身の名を冠したブランドにとって最初の時計となるランペトランで、彼は今、表舞台に姿を現したのである。

Stéphane Pierre

 “l'Impétrant/ランペトラン”(チームに対してまだ自分の実力を証明できていない若い潜水艦乗りに与えられる名前)は、2023年にプロトタイプ製作者のジュリアン・ティシエ氏(Julien Tixier/我々が以前取り上げたことのある人物だ)とともに始まった。野心的な時計のプロトタイプを製作したいなら、ティシエ氏は完璧なパートナーだ。顔を合わせるたび、彼は新しい時計を見せてくれるのだが、いつも“もっと多くの本数を作るのか”と尋ねると、彼は決まって“いや”と答え、一度作るだけで十分挑戦的だと付け加える。この時計のプロトタイピングがどれほど大変な挑戦だったかは想像に難くない。2024年にはゲイロード・ドゥ・ラマルリエール(Gaylord de Lamarlière)氏が、2025年にはデビッド・シビル(David Sibille)氏が加わり、それぞれランペトランの設計と組み立てを担当した。

 15本限定のスクリプションシリーズは、ローズゴールド(RG)とジルコニウム製だった。一方、50本限定の現行モデルはグレード23のチタン製で、サイズは直径39mm×厚さ10.8mm(風防込みで12.2mm)である。ラグはムーブメントを収める中央のコンテナを囲むように、一体のパーツから削り出されている。デザインの要は、印象的なダブルレトログラード表示だ。重なり合う20mmの針が、長さ19mmの湾曲したホワイトセラミック製のレトログラード表示を指し示す。分針がゆっくりと進む一方、時針は1時間ごとにジャンプし、12時間ごとに元の位置に戻る。時計の裏側にはスモールセコンド、そしてパワーリザーブインジケーター(これは表側の赤い円錐形の受け石でも読み取れる)も備わっている。

Stéphane Pierre

 本作は2万1600振動/時(3Hz)で駆動する低振動の11.5mm径テンプを採用しており、これによりパワーリザーブを延長している。一方で、クロノメーターとしての安定性を確保するために、より低出力のゼンマイを使用している。ムーブメントにはマルタ十字も採用されており、ゼンマイが完全に巻き上げられたときのテンプのノックを防ぎ、ゼンマイがほとんど解けたときの精度の低下を防止する。これらはすべて、アンスラサイトルテニウム処理を施したメインプレートとブリッジ(上部プレートには下部よりもフロスト加工が施されている)に、チタン製のブリッジを組み合わせて構成されている。香箱は裏側にRGが使用され、サンバースト仕上げが施されている。ムーブメントのそのほかの部分にも、同様にハイエンドな仕上げが見られる。

 ステファン・ピエールのランペトランは、彼自身から直接購入可能で、価格は8万4000スイスフラン(日本円で約1680万円)だ。


我々の考え

これは実に印象的で、シンプリシティやクロノメーター コンテンポランIIといった3針モデルが脚光を浴びていた時代に、やや脇に置かれていたインディペンデントウォッチメイキングの系譜に的確に収まる1本だ。流れるようなセラミックの表示、中央のテンプ、そしてシンメトリーなデザインは(全体として)どことなくドゥ・ベトゥーンをほうふつとさせる美学を生み出している。

 しかし、そこにはもう少し職人的な趣がある。ケース自体も興味深く複雑な構造をしており、ケースデザインが手薄になりがちな初期のインディペンデントブランドに対する、ひとつの有効な解答となっている。コンパクトなサイズ感も素晴らしい。最も重要なのは8万4000スイスフラン(日本円で約1680万円)という価格が、市場に出回っているほかのインディペンデントブランドの価格と比較しても、その複雑さを考えれば妥当に感じられる点だろう。実機を拝見して、実機レビューをお届けできることを期待している。


基本情報

ブランド: ステファン・ピエール(Stéphane Pierre)
モデル名: ランペトラン(l'Impétrant)

直径: 39mm
厚さ: 10.8mm(風防込みで12.2mm)
ケース素材: 15本限定のスクリプションシリーズはツートンのジルコニウムとローズゴールド。50本限定のモデルはグレード23のチタン
文字盤色: ホワイトセラミック製のレトログラードトラックを備えたアンスラサイトのオープンワークダイヤル
インデックス: ふたつの独立したトラック上にダブルレトログラード表示をプリント、裏面には秒目盛りをプリント
夜光: なし
防水性能: 記載なし
ストラップ/ブレスレット: カーフレザーストラップ、チタン製クラスプ付き

Stéphane Pierre l'Impétrant

ムーブメント情報

キャリバー: 時計プロトタイプ製作者のジュリアン・ティシエ氏との共同開発による自社製ムーブメント
機能: レトログラード式の時・分表示(時針はジャンプ式)、表裏から視認可能なパワーリザーブインジケーター、ケースバックにスモールセコンド
パワーリザーブ: 70時間
巻き上げ方式: 手巻き
振動数: 2万1600振動/時(3Hz)
石数: 22(円錐形とプローブの石は含まず)
追加情報: 4つの調整用ウエイトを備えた直径11.5mmのテンプ、可動式スタッド付きブレゲひげゼンマイ


価格&発売時期

価格: 8万4000スイスフラン(日本円で約1680万円)
発売時期: 発売中
限定: あり、ツートンのジルコニウムとRG製のケースを持つ“スクリプション”シリーズがわずか15本、グレード23のチタン製が50本

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