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クイック解説
旅行用のトランク、カバンからメゾンの歴史をスタートさせたルイ・ヴィトンにとって、旅というモチーフは特別なもの。フランス語で寄港地を意味する「エスカル」は、メゾンにとっても重要なコレクションであり、まさに旅を表現した時計として2014年に誕生した。2014年は同社が満を持して、ジュネーブにウォッチメイキングのアトリエであるラ・ファブリク・デュ・タン ルイ・ヴィトンを完成させた年であり、時計製造への姿勢を示すとともにエスカルをリリースしたのだ。
この7月1日より、日本限定で販売が開始されたエスカル タイムゾーンは、このコレクションとしては珍しいブラックPVDケースと赤と青を基調としたダイヤル配色が特徴。24時間表示のダイヤルを見ると、日本のタイムゾーンを示すTYOのみに赤が配されており、特別感を醸し出している。火山国でもある日本をイメージしたとされる全体の雰囲気は、元々のエレガントなテイストを若干抑えて旅の相棒としてよりふさわしい印象だ。
100本の限定で、価格は134万2000円(税込)。一部のルイ・ヴィトン ストアと公式サイトにて購入することができる。
ファースト・インプレッション
僕はルイ・ヴィトンラヴァーではないものの、このエスカルという時計には特別な思いを抱いている。それは、バーゼルワールドにおいて初めて門をくぐったラグジュアリーブランドだったからであり、その場で発表された「エスカル ワールドタイム」が僕にとっての高級時計として、鮮烈な印象を残したからだ。
それは、ラ・ファブリク・デュ・タン ルイ・ヴィトンの職人がハンドペイントで38色もの彩色を施し、機構自体も3枚のディスクでワールドタイムを表示するというルイ・ヴィトンのクラフツマンシップを注ぎ込むような時計だった(今考えると、それで当時700万円ほどというのは妥当な価格のように思えてしまう)。それ以来、エスカル ワールドタイムを目にする機会はないのだが、同社は2016年、彩色に転写を用いつつ時刻表示も通常の針に改めたエスカル タイムゾーンというモデルを発表。このシリーズは定期的なアップデートが行われており、手の届く価格で実に多彩な時計が生み出されている。
本作のトピックは、色数を絞ることで職人によるハンドペイントを実現したことだ。エスカル最大の魅力はカラフルな表現がなされた文字盤であり、それが24都市の表示とリンクしていることが何より楽しさを感じさせてくれる。
もちろんその他の外装部分にも趣向が凝らされており、特にケースはワールドタイムムーブメントを搭載しながら8.4mm厚という薄型を実現。エレガントなサイズ感ながら、他に類を見ない構造であるサイドに回り込むようにして取り付けられたラグや、サンドブラスト仕上げが施されたケースは旅の供にふさわしい堅牢感を感じさせてくれ、文字盤とのギャップもまた楽しい。
サイズ感と仕上げ、そして文字盤のディテールそれぞれにこだわりが凝縮された時計がエスカルであり、僕が常に惹かれる1本だ。また旅が許される世の中となったならば、この時計とボストンバックだけで世界に出かけてみたい。
基本情報
ブランド: ルイ・ヴィトン(Louis Vuitton)
モデル名: エスカル オトマティック タイムゾーン アイス&ファイアー
直径: 41mm
厚さ: 8.4mm
ケース素材:SS(ブラックPVD)
文字盤色: 手作業による彩色が施されたダイヤル
インデックス: 24時間タイムゾーン表示
夜光: あり
防水性能: 50m
ストラップ/ブレスレット:アリゲーターストラップ
ムーブメント情報
キャリバー: LV87キャリバー
機構: 時、分、24時間タイムゾーン
パワーリザーブ: 42時間
巻き上げ方式: 自動巻き
振動数: 2万8800振動/時
石数: 21
クロノメーター認定: なし
追加情報:裏蓋にJAPAN LIMITED EDITIONのプリント
価格 & 発売時期
価格: 134万2000円(税込)
発売時期: 公式サイトおよび、一部のルイ・ヴィトン ストアにて販売中
限定:日本限定100本
詳細は、ルイ・ヴィトン公式サイトへ。