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Business News スイスのCOSCが“エクセレンス クロノメーター”認定を新たに発表

日差6秒以内の精度を保証し、耐磁性やパワーリザーブにも新たに対応した新基準が誕生。

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スイス公認クロノメーター検定協会(Contrôle Officiel Suisse des Chronomètres/COSC)はクロノメーター認定に新たなレベルを追加し、現代の時計における進化と精度の向上をより正確に反映したアップグレード版を導入する。この新たな認定は、従来の国際規格ISO 3159の制定から50周年を迎えるタイミングで発表されたもので、COSCは“エクセレンス クロノメーター(Excellence Chronometer)”と呼ばれるより厳格な基準を立ち上げる。この新基準は既存のCOSC“認定クロノメーター”レベルに取って代わるものではなく、その上位に位置づけられ、精密なムーブメントのためのアップグレードされた認定レベルとして機能する。

COSC

 この新たに設定される上位基準では、最高水準を目指す時計ブランドに対し、精度の向上、耐磁性能、そしてパワーリザーブの確認という3つの要素を要求する。新プロセスは今年3月にパイロットテストが開始され、10月から本格導入が見込まれている。それに先立って、ムーブメントは日差-4秒から+6秒以内の精度を含む、15日間にわたるISO 3159“認定クロノメーター”の試験を通過する必要がある。

 その後、ムーブメントは一度メーカーに戻されてケーシング(ケースへの組み込み)が行われ、再びCOSCに送られてさらに5日間の追加試験を受ける。これにはロボットによる24時間の日常的な着用シミュレーションが含まれ、その結果、平均日差が-2秒から+4秒以内の範囲に収まらなければならない。さらに、時計は200ガウスの磁場にさらされ、その性能を維持することが求められる。最後にパワーリザーブがチェックされ、メーカーが公表しているスペックどおりであるかが確認される。

 精度、耐磁性、パワーリザーブの要素も重要だが、この上位基準の認定試験では、ムーブメントがケーシングされた状態でテストされるという点も強調しておくべきだろう。標準的なCOSC認定は、ケースに収められる前のムーブメントに対して行われる。今回の新しいエクセレンス基準により、COSCは(オメガが採用している)METASや、ロレックスの高精度クロノメーター、そしてグランドセイコー独自のGS規格に1歩近づくことになる。これらはいずれも、組み立て済みの時計の状態でテストを行っているからだ(ロレックスの場合、COSCから認定クロノメーターとして戻ってきたあとにこの自社検査を行っている)。

 COSCによれば、携帯電話やコンピュータといった身の回りの品から発生する磁場への露出増加、パワーリザーブの長時間化、新素材の採用、そしてより過酷な日常使用など、機械式時計を取り巻く環境はこの50年間で大きく変化した。COSCはこの追加の認定レベルについて、“既存の基準を置き換えるものではなく、拡張するもの”であると述べている。
 1973年に設立されたCOSCは、スイス最大のクロノメーター認定機関だ。ロレックスを含む約60のスイスブランドから、年間200万個以上のムーブメントをテストしている。ブランド側が支払う、テストされるムーブメント1個につき10スイスフラン(日本円で約1900円)未満とされる手数料によって運営されており、中立的な立場にある同組織はスイスから毎年輸出される機械式時計の約40%を認定している。

 しかしCOSCの従来の基準は、日差5秒以内の精度を求めるスイス連邦計量・認定局(METAS)などのほかの認定基準に後れを取っていた。METASはまた、オメガやチューダーの一部モデルに採用されている“マスター クロノメーター”認定において、防水性、パワーリザーブ、耐磁性などのテストも義務づけている。

 同時に、ブランド各社も独自の認定基準を開発してきた。ロレックスの“高精度クロノメーター”認定では、すでにCOSC認定を受けたムーブメントに対し、日差-2秒から+2秒以内の精度を求めている

スイスのラ・ショー・ド・フォンにあるCOSC本部。

 COSC認定を受けたムーブメントと時計は、ロットからのサンプル調査ではなく、常に個別にテストされる。同組織は、新しい技術やイノベーションを紹介するスペースであるLABプロジェクトの一環として、Watches & Wondersでこの新しい試験基準を業界と一般に向けて公開する計画だ。

 HODINKEEは昨年3月、既存の基準をアップグレードするというCOSCの計画をいち早く報じていた