trophy slideshow-left slideshow-right chevron-right chevron-light chevron-light play play-outline external-arrow pointer hodinkee-shop hodinkee-shop share-arrow share show-more-arrow watch101-hotspot instagram nav dropdown-arrow full-article-view read-more-arrow close close email facebook h image-centric-view newletter-icon pinterest search-light search thumbnail-view twitter view-image checkmark triangle-down chevron-right-circle chevron-right-circle-white lock shop live events conversation watch plus plus-circle camera comments download x heart comment default-watch-avatar overflow check-circle right-white right-black comment-bubble instagram speech-bubble shopping-bag

Hands-On タイメックス アトリエ GMT24 M1aを発表

ジョルジオ・ガリ氏による高級なタイメックスのスピンオフブランドが2作目となる時計、そして初めてとなる機能を導入した。

Photos by TanTan Wang

先月タイメックス グループは、チーフクリエイティブディレクターであるジョルジオ・ガリ(Giorgio Galli)氏の実験的なデザインによるGGS1やGGS2でタイメックスをより高級路線へ導くことに数年間で成功させたあと、デザイン重視の高級なコレクションが手ごろなタイメックスという存在と共存できる未来に大きな賭けをし、タイメックス アトリエという新しいスピンオフブランドを立ち上げた。これは、タイメックスがマイクロブランドが支配する領域に正式に参入したことを意味するが、タイメックスがそのデザイン力と巨大なリソースを活用して、この市場で競争力を発揮できるかという疑問は残るだろう。

 9月に発表されたタイメックス アトリエ マリーン M1aでは、ジョルジオ・ガリ氏のダイバーズウォッチに対する解釈を目にした。穴のあるラグ、コントラストの効いたミドルケース、そして工具不要の調整可能なユニークなブレスレットなど、S1やS2でおなじみのデザインキューが多数登場していた。そして今回、我々はマリーン M1aに驚くほど早いタイミングで続くモデルを目にすることになった。ジョルジオ・ガリ氏は、タイメックス アトリエ GMT24 M1aという形でトラベルウォッチに対する自身の解釈を提示したのだ。価格はステンレススティール(SS)製ブレスレット付きで1450ドル(日本円で約22万1800円)、ディプロワイヤントクラスプ付きのラバーストラップで1350ドル(日本円で約20万6500円)だ。

Timex Atelier GMT24 Side Lie
Case Side
Lug macro

 GMT24のケースは今やきわめてなじみ深いデザインで、 スケルトン化されたラグには金属射出成形(MIM)のSSを使用し、ミドルケースにはコントラストを生むガンメタルPVDコーティングを施している。ジョルジオ・ガリ S2で使われたフォージドカーボン製ミドルケースが復活するのを見たかったが、ここではソリッドなカラーリングがダイヤルデザインと最もよく調和している。GMT24では、前作のダイバーズウォッチに登場した角張ったリューズガード付きねじ込み式リューズが採用されており、防水性能は200mから100mに下がっている。

 このGMTのダイヤルにおいて、ジョルジオ・ガリ氏の一貫して強力なデザインのタッチが本当に光っている。これはどれだけ強調しても足りないだろう。この時計は圧倒的に素晴らしく見える。フレッシュでモダン、そしてわずかなレトロフューチャーな趣が加えられているが、この印象のほとんどはガリ氏が得意とする3立体的なデザインから来ている。ベゼルレスで丸みを帯びた風防のデザイン、そして着用者に向かって外側に傾斜しているミニッツトラックがそれだ。外周ダイヤルの内側傾斜部分には明るいオレンジのGMT針のための24時間リングが収められており、中央のダイヤルはアワーマーカーを囲む盛り上がったメタルアップリケを備えている。

 遠目には24時間スケールは均一なブラックに見えるが、実際には微妙なグレーによってクラシックな昼夜表示に分割されている。コントラストを与えるアプライド要素を除けば、ダイヤル全体がジェットブラックであり、それはブラックエナメルダイヤルのおかげだ。グラン・フー エナメルダイヤルではないが、ガリ氏いわく、これはコールドエナメルの製造方法と同様であり、前者の視覚効果を達成するために層を重ねてダイヤルに塗布し乾燥させ、最後にポリッシュしてあの深い光沢のある外観を得ているそうだ。

Caseback
24-hour scale
Timex GMT24 wrist

 時計を裏返すと自動巻きのコーラー式GMTムーブメント、ランデロン 24 が見えるシースルーバックがある。GMTキャリバーとしてはきわめて標準的なスペック(40時間のパワーリザーブを含む)だが、この時計に妥協点があるとすればそれはおそらくこのムーブメント、特にその操作性にあるだろう。この時計の製造品質はその価格にしては印象的だが、ムーブメントにはいくつかの欠点がある。この時計にはゴーストデイトがかなりはっきりと存在し、リューズの最初のストップでGMT針の設定と、目に見えない日付調整の両方がカバーされている。

 さらに興味深いことに、私が受け取った時計では日付の切り替わりが実際には午後10時40分頃に起こる。この時刻になると小さなクリック音が聞こえるか、または時刻を設定する際にその時間を過ぎると聞こえる。加えてGMT針は設定時に実際には後退して動き、機能的な影響はないものの、私が時計を回して見せた数人には気になる点だったようだ。これらは必ずしも致命的な欠陥ではないが、このモデルの“ラグジュアリーなタイメックス”という位置づけに疑問を投げかけるものだ。

Timex Atelier Layflat

 タイメックス アトリエの顧客の多くは、その力強いデザインのために時計を評価する人々だろうと私は予想している。純粋にスペックシートに基づいて判断するのであれば、この時計はあなたには向かないかもしれない。しかし、手首に着けるとこの時計の見た目のインパクトは価格以上の存在感を放ち、数日間着用して過ごしたあと、なかなか手首から外し難かった。ガリ氏は最初のダイバーズウォッチは信じられないほど好調で、最初の生産ロットはすでに完売したと私に語った。私に同意する人々がかなり多くいるようである。タイメックスとガリ氏は、タイメックス アトリエというこの新しいブランドアイデンティティに100%注力しており、(願わくば)近い将来発表予定のいくつかのデザインにすでに取り組んでいる。

 詳しくはこちらをご覧ください。