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Introducing ウニマティックがプロダイバーラインを刷新。ブランド初の600m防水ダイバーズも登場

このイタリアブランドが持つ記録更新を果たしたモデルに加え、より手ごろな価格帯で楽しめるオレンジダイヤルも新たにラインナップ。

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我々が知っていること

ひと目見ただけでは、ウニマティックの新作モデロ・ウーノ ダイバーの3本は、従来のラインナップとほぼ同じように見える。しかしよく観察すると細かなアップデートが施されており、この3モデルはかなり興味深い新作となっている。

 今回発表された3本は、2023年に初登場して以来アップデートされず、あまり使われてこなかったプロダイバーコレクションの刷新版だ。このコレクションは、ウニマティックが毎年発表する多くのコラボレーションモデルに見られる“余分な装飾”よりも、ダイビングの技術的側面を重視したモデル群と位置づけられている。つまり、なじみ深いモデロ・ウノのケースデザインに簡素化されたダイヤルデザインと、水中で実際に使用することを目的としたマーキングを備えているということだ。

PD3 Orange Dial
PD3 Steel
PD-3 Lume Shot

  この3本のうち、モデロ・ウノ U1-PD3-BとU1-PD3-ORの2本は、300m防水のオリジナルプロダイバーの後継モデルだ。価格を抑えるという今年のブランド全体の方針に沿い、ムーブメントはセリタ製から、よりエントリーレベルのセイコー NH35Aに変更された。価格面で得られるメリットと引き換えに、ケースの厚さは増しており、直径41.5mmのステンレススティール(SS)製ケースは従来モデルの11.6mmから13.2mmへと厚くなっている。ダイヤルはスタンダードなブラックに加え、U1-PD3-ORでは新たにインターナショナルオレンジを採用。この色はシリーズ全体の真面目な雰囲気にちょっとした軽やかさを加えるとともに、水中での視認性向上という技術的利点もある。ブランドのコレクターにとっても差別化が効くため、このオレンジダイヤルが最も人気を集めるのではないかと思っている。

PD-6 Side
PD-6 Caseback

  しかしこのラインナップのなかで、3本目のモデロ・ウノ U1S-T-PD6-Bはさらに注目すべき存在だ。従来の500m防水ダイバーに満足せず、ブランド自己最高となる600m防水を実現しながら、装着性も維持しているのだ。ケースは全面サンドブラスト仕上げのチタン製で、重量はストラップを装着した状態で76gと軽量化を実現した。引き続きムーブメントには自動巻きのセリタ SW200-を採用しているため、セイコー製のムーブメントを搭載した2本よりもケースがかなり薄く、12.3mmという適度な厚みに収まっている。価格は従来のプロダイバー同様、約1500ユーロ(日本円で約26万円)と高めだが、セリタ製ムーブメントとチタンケース、そしてブランド史上最も本格的な防水性能を備えていることを考えればこの価格設定は十分に正当化されるだろう。

Titanium U1-PD6

 初代プロダイバーのデザインから3本すべてに受け継がれているのが、夜光を2種類の色で使い分ける仕様だ。プリントされたアワーインデックスと時針、秒針には従来どおりブルーのスーパールミノバを、マットなセラミック製ベゼルインサートと分針にはオレンジの夜光を充填し、水中での視認性を高めている。

 新作プロダイバー3本すべてにヘビーデューティーなブラックナイロンNATOストラップが付属し、すべてがウニマティックのタフケースに収められて提供される。各モデルとも300本限定で、SS製モデルは750ユーロ(日本円で約13万円)から、600mの防水性能を誇るチタン製プロダイバーは1500ユーロ(日本円で約26万円)からとなっている(すべて付加価値税抜きの価格)。


我々の考え

この3本についてのニュースを受け取ったとき、最初は、新色のオレンジダイヤルを追加しただけだろうと思っていた。しかしよく確認してみると、シリーズ刷新のために加えられた変更点がしっかりと盛り込まれており、いい意味で驚かされた。なかでも、新たにフラッグシップとなるチタン製のモデルはスペック面で特筆すべき存在だ。600m防水という性能は多くの人にとって必要ないといえるかもしれないが、なぜやらないのか? と技術面での挑戦を続け、単なるコラボレーションブランドではないことを示す姿勢は好ましく思う。防水性能の向上(おそらくより厚いサファイアクリスタルの採用も一因だろう)やチタンケースの採用を考えれば、価格上昇は十分に妥当であり、むしろ驚くほど良心的ですらある。なにしろ2年前にスティール製の500m防水モデルが1200ユーロ(当時のレートで約18万2000円)だったことを思えばなおさらだ。

Unimatic PD-3 Orange Dial

 すでに述べたように、この1年ほどのウニマティックの価格戦略の変化はとても興味深い。最盛期には、ユニークなコンセプトや素材を多く取り入れる一方で、平均価格帯を着実に引き上げていた。そのなかには、2023年に発表されたウニマティックとHODINKEEの第2弾限定モデルも含まれ、カーボンGMTは税込で3000ユーロ(当時のレートで45万6000円)超という価格設定になっていたことも記憶に新しい。しかし今ではそこから1歩引き、より入手しやすいムーブメントを搭載した限定モデルやレギュラーモデルを数多く投入することで、セイコー製のムーブメントのみを使っていたブランド初期を思い起こさせるモデル展開に戻している。数週間前には、セイコー製のムーブメントを搭載したヴィンテージインスパイアの新シリーズが登場し、今回は同価格帯でより本格的な仕様の2モデルが投入された。そこに高価格帯のチタンモデルを加えることで、この刷新は幅広いウニマティックコレクターに対応しつつ、ラインナップのバランスを取るブランドの力量を示すものとなっている。


基本情報
PD-3 on Valve

ブランド: ウニマティック(Unimatic)
モデル名: モデロ・ウノ(Modello Uno)
型番: U1-PD3-B(300m防水のブラックダイヤルモデル)、U1-PD3-O(300m防水のオレンジダイヤルモデル)、RU1S-T-PD6-B(600m防水のチタン製モデル)

直径: 41.5mm
厚さ: 13.2mm (300m防水仕様)/12.3mm (600m防水仕様)
ケース素材: ステンレススティール(U1-PD3-BとU1-PD3-O)/チタン(RU1S-T-PD6-B)
文字盤色:ブラック、またはオレンジ
インデックス: プリント
夜光: あり、ダイヤルとセラミック製ベゼルインサートにスーパールミノバ
防水性能: 300m(U1-PD3-BとU1-PD3-O)/600m(RU1S-T-PD6-B)
ストラップ/ブレスレット: NATOストラップ


ムーブメント情報

キャリバー: Seiko NH35A(300m防水仕様)/Sellita SW200-1(600m防水仕様)
機能: 時・分表示、センターセコンド
パワーリザーブ: 41時間(両キャリバーともに)
巻き上げ方式: 自動巻き
振動数: 2万1600振動/時 (Seiko NH35A)/2万8800振動/時(Sellita SW200-1)
石数: 24 (Seiko NH35A)/26 (Sellita SW200-1)
クロノメーター認定: なし


価格&発売時期

価格: SS製の300m防水仕様モデルは750ユーロ(日本円で約13万円)、チタン製の600m防水仕様モデルは 1500ユーロ(日本円で約26万円)、すべて付加価値税抜きの価格
発売時期: 発売中
限定: あり、各モデル300本限定

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