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我々が知っていること
想像してみて欲しい。来年の2月、あなたは心地よい夜を過ごすために身を落ち着け、あの“トゥドゥン”というおなじみの音のあとNetflixの最新ラインナップを眺めている。そこに映し出されるのは、ライアン・マーフィー(Ryan Murphy)監督による最新プロジェクト『アメリカン・ラブ・ストーリー(原題:American Love Story)』。このタイトルは、1990年代にアメリカの“ロイヤルカップル”と称されたJFKジュニア(JFK Jr.)とキャロリン・ベセット(Carolyn Bessette)の関係に焦点を当てた作品だ。『アメリカン・ラブ・ストーリー』を観始めた途端、あなたは半年前に買ったジョン・ジョン(編注;JFKジュニアの愛称)に着想を得たタイメックスのことを思い出し、時計ボックスへと駆け寄る。それを手首に装着し、再生ボタンを押したとき、世界はすべてうまくいっているように感じられるだろう。完璧な瞬間にふさわしい完璧な時計だ。
4月に完売したタイメックス 1995 ダイバー インスパイア リイシューの成功を受け、タイメックスはダイムピース(Dimepiece)のブリン・ウォルナー(Brynn Wallner)氏と、Foundwellのアラン・ベッドウェル(Alan Bedwell)氏の協力を得て、タイメックス 1995 ダイバー インスパイア リイシューをウォルナー氏の好みに合わせてわずかにアレンジした。その結果誕生した、ダイバー インスパイア リイシュー×ダイムピースエディションは、クッションケースに、100mの防水性能を備えている。そして1995年のオリジナルモデルや最新の復刻版であるタイメックス 1995 ダイバー インスパイア リイシューが持つ雰囲気をそのままに、ケース直径を46mmから装着感に優れる36mmへとダウンサイジング。また、9時位置にあるINDIGLO®バックライト用プッシャーをひねりを効かせた色味に変更するなど、いくつか細かな変更も施されている。
HODINKEEの読者にとっては『Three on Three』への出演や記事でおなじみのウォルナー氏は、ダイムピースの創設者だ。同社を立ち上げたのは、時計の世界にユニークな視点をもたらすためであり、ポップカルチャーの要素を取り入れつつ、“E”が大文字の“Enthusiast(熱狂的愛好家)”とは一線を画す、新しい形の時計への“熱”を提案してきた。彼女のコンテンツにおける定番は、過去と現在のカルチャーアイコンたちの手首にある時計を見つけ出すことだ。この時計の誕生もまさにそこから始まった。彼女がGetty Imagesを何気なくスクロールしている最中に、JFKジュニアが(しかもスーツ姿で、と付け加えておこう)不思議な時計を着けている写真を発見したのだ。彼女はすぐさまその写真を、あらゆるヴィンテージに精通するベッドウェル氏送った。すると彼は簡潔にこう返した。「それはタイメックスだ。この写真は絶対に公開するな。タイメックスに送って、この時計を復刻できるか確認しよう」と。
Photo via Getty Images.
4月にタイメックスとウォルナー氏、そしてベッドウェル氏はまさにそれを実行し、復刻を果たしたのだ。しかし、このプロジェクトはまだ終わりではなかった。ダイムピースエディションでは、1995 ダイバー インスパイア リイシューのサイズを男女どちらにも適したサイズに縮小し、それをツールウォッチとしての本質をほとんど損なうことなく、より幅広い層に開放した。さらにベゼルは、スライドルールから60分の“カウントアップ”式へと簡略化。9時位置にあるINDIGLO®バックライト用のプッシャーは、ダイヤルの12時位置のアワーマーカーとセンターセコンド針に合わせたパープル調で仕上げられている。
我々の考え
タイメックスはもっと注目されるべきだ。幅広いスタイルや用途、そして楽しさ(これは私の言葉だが)においても手の届く価格でこのレベルの魅力的な時計を作れるブランドは、あったとしてもごくわずかだ。2025年のダイバー インスパイア リイシューのプロジェクト全体は、タイメックスが優れた時計を作るブランドであり、その歴史が数十年にもわたって続いていることを時計業界に改めて思い出させるはずだ。1990年代のニッチでノスタルジーあふれるモデルを復活させ、現代的にアレンジすることは、あえて言えば今まさにトレンドであり、ダイムピースエディションはそのディテールを見事に押さえている。
ウォルナー氏とベッドウェル氏は、このチャンスを見抜いたのが賢明だった。過去のモデルで、背景に素晴らしいストーリーを持ちながら、本当におもしろく、なおかつ手ごろな価格の時計というのは滅多にない。この時計が的を外すことなく私たちの心をつかむのは、何よりまず製品として優れているからだ。JFKジュニアの写真やその歴史は心を揺さぶるが、それだけが復刻版が成功する理由にはならない。90年代にジョン・ジョンがクールに見える姿は私を引きつけるかもしれないが、私を納得させるのはケース形状、クリームに近いホワイトダイヤル、そしてINDIGLO®機能なのだ。
先の忠実な復刻版はすぐに完売したが、@dimepiece.coのInstagramコメントで唯一挙がった批評がケースサイズだった。当然ウォルナー氏はそれを予見しており、すでにダイムピースエディションの製作に着手して、新しく拡大しつつある彼女の時計コミュニティが求めるものを的確に届けようとしていた。これはまるで、“よりクールな”兄弟モデルのようだ。間違いなく1995 ダイバー インスパイア リイシューではあるが、常に抜群のセンスを持つ友人が手を加えたかのような仕上がりになっている。
基本情報
ブランド: タイメックス(Timex)
モデル: ダイバー インスパイア リイシュー×ダイムピースエディション
直径: 36mm
ケース素材: ステンレススティール
文字盤色: ホワイト
防水性能: 100m
スタラップ/ブレスレット: ブラックの合成ラバーストラップ(ラグ幅18mm)
ムーブメント情報
キャリバー: クォーツ
機能: 時・分表示、センターセコンド
価格&発売時期
価格: 239ドル(日本円で約3万5300円)
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