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Introducing シチズンが次世代のプロマスター スカイホークを発表

昨年のプロマスター ランドの刷新に続き、MIP(Memory In Pixel=メモリーインピクセル)液晶ディスプレイを搭載した新しいU800系ムーブメントが、航空機に着想を得た姉妹モデルにも採用された。

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我々が知っていること

2024年、シチズンはプロマスターの35周年を記念し、プロマスター ランドを刷新した。極めてニッチながらも高い機能性を誇るアナデジツールウォッチ分野において、新たに搭載されたCal.U822は先代モデルに比べていくつもの技術的進化を遂げている。この新キャリバーの登場は、プロマスターのほかの主要ラインにも順次アップデートが加えられることを示唆するものとなり、そしてキャリバーとレイアウトを一新した最新プロマスター スカイホーク U830が3つのバリエーションでラインナップされた。

 従来のCal.U680を搭載したプロマスター スカイホークとは大きく異なる仕様であり、旧モデルのダイヤルレイアウトは自身にとって非常に象徴的な存在であった。百貨店やスポーツ用品店、そして同僚のジェームズ・ステイシーが愛情を込めて語る空港の免税店など、幼いころから時計を見つめてきた多くの場所で、いつも目にしてきたモデルである。今回の新作プロマスター スカイホークは直径43mmのケースを再設計し、ファセット(多面カット)をより強調。全体としてシャープな印象を備えつつ、200mの防水性能はそのまま維持されている。ケース厚は13.9mmで、スティール製ブレスレットは航空機の翼に着想を得たとされるエッジの効いたエンドリンクによってケースに取り付けられている。ラグ・トゥ・ラグの長さはエンドリンク込みで53.3mm、ブレスレットをストラップに交換した場合は48.4mmとなる。

U830 Skyhawk Blue Dial on Blue Background
U830 Skyhawk Case Side
U830 Skyhawk Bracelet Shot

 今回登場した3モデルは、いずれもSS製ケースを採用している。ブルーダイヤルのRef.JV2000-51Lは非コーティングのSSケースとの組み合わせ。グレーダイヤルのRef.JV2006-55Hには、イオンプレーティング(IP、PVDの一種)による加工が施されたベゼルとプッシュボタンが備わる。最後にブラックダイヤルのRef.JV2005-58Eは、ケースとブレスレットの両方に、精悍な印象を与えるブラックIPを施している。

 最大の変更点はもちろんダイヤルだ。新たにアナログ・デジタル表示のCal.U830を搭載したことにより、従来のプロマスター スカイホークに見られた小振りで非対称なLCDディスプレイは姿を消し、6時位置に大きなディスプレイが配置された。プロマスター ランドのアップデートと同様に、この新しいディスプレイにもメモリーインピクセル(Memory In Pixel=MIP)という方法が採用されており、従来のセグメント型LCD技術から大きな進化を遂げている。一般的なピクセルベースのディスプレイとは異なり、MIPディスプレイは各ピクセルがそれぞれの状態と色情報を保持できる構造になっている。そのため、特定のピクセルを書き換えるときにのみ電力を消費し、従来型のスクリーンに比べて消費電力を大幅に抑えることができる。さらにセグメントLCDパネルに比べて解像度は格段に向上し、コントラストも改善。

U830 Skyhawk Grey Dial

グレーとブラックのダイヤルのあいだには、いくつか微妙な違いが見られる。

U830 Skyhawk Black Dial
U830 Skyhawk Dial Macro

 ディスプレイの上部には3つのインダイヤルが配置されており、左はパワーリザーブ表示と60分積算のクロノグラフカウンター、中央はUTC(協定世界時)表示、右は24時間表示およびAM/PMインジケーターとして機能する。これらのインダイヤルに加え、ディスプレイと回転計算尺ベゼルを組み合わせることでシチズン プロマスターに期待される機能群(ワールドタイム、クロノグラフ、アラーム、パーペチュアルカレンダーなど)もひととおり備わっている。本機はエコ・ドライブ搭載で太陽光充電に対応し、フル充電でおよそ3年間作動する。

 シチズン プロマスター スカイホーク 3モデルはすでに発売中で(編注;日本国内では未展開)、ブルーおよびグレーダイヤルモデルは795ドル(日本円で約11万7000円)、ブラックPVDケースを採用したブラックダイヤルモデルは850ドル(日本円で約12万5000円)だ。


我々の考え

今回のプロマスターのアップデートには非常に満足している。これほど多機能なモデルであればダイヤルが賑やかになるのは避けられないが、6時位置に大きく配されたディスプレイを中心に据えた新しいデザインによって、従来のCal.U680搭載モデルと比べて格段に視認性が向上していると感じる。ケースとブレスレットのデザインもわずかにモダンな雰囲気へと調整されており、新しいスカイホークはより汎用性の高いルックスを手に入れた。なかでも私のお気に入りは、グレーダイヤルのスカイホーク U830、Ref. JV2006-55Hだ。文字盤に配置されたコントラストの効いたバランスが、非常に魅力的に感じられる(ケースに配されたブラックのプッシャーについては少々悩ましいところではあるが、この配色のコントラストもまた魅力のひとつと言えるだろう)。

 プロマスター スカイホーク “A-T”の過去モデルと比べて、唯一大きなスペックダウンといえるのが電波受信による時刻補正機能が省略されたことである。従来モデルでは、世界43の国と地域で原子時計と同期できる電波時計としての機能を誇っていたが、残念ながら今回はそれが搭載されていない。ニューヨークに暮らす私の経験として、対応モデルを所有していてもビルと鉄骨に囲まれたコンクリートジャングルのなかでは電波をうまく受信できた試しがない。個人的には大きな問題ではないが、人によってはこの機能の有無を重視するのかどうか、意見を聞いてみたいところだ。

U830 Skyhawk Blue Wrist shot

 総じて言えば、今回の次世代スカイホークに対して、シチズンは非常にうまくまとめてきたと思う。かつての独特でどこか愛嬌のある非対称レイアウトとは大きく異なるものの、大幅に進化したディスプレイとともに、新しいU800系ムーブメントを採用したのは理にかなっている。このモデルは、常に形より機能を重視する姿勢を貫いており、“プロ(マスター)”という名にふさわしい数少ないシリーズであることを、あらためて思い出させてくれる。


基本情報

ブランド: シチズン(Citizen)
モデル名: プロマスター スカイホーク U830(Promaster Skyhawk U830)
型番: JV2000-51L(ブルーダイヤル)、JV2006-55H(グレーダイヤル)、JV2005-58E(ブラックダイヤル)

直径: 43mm
厚さ: 13.9mm
ケース素材: ステンレススティール
文字盤: ブルー、グレー、ブラック
インデックス: アプライド
夜光: あり
防水性能: 200m
ストラップ/ブレスレット: SS製ブレスレット


ムーブメント情報

キャリバー: U830(エコ・ドライブ)
機能: 時・分表示、センターセコンド、アラーム、24時間計クロノグラフ、カウントダウンタイマー、UTC表示、24時間表示
パワーリザーブ: 省電力モード時でフル充電から最大約3年間
追加情報: ソーラー充電


価格&発売時期

価格: ブルーとグレーダイヤルは795ドル(日本円で約11万7000円)、ブラックダイヤルは850ドル(日本円で約12万5000円)
発売時期: 発売中
限定: なし

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