ADVERTISEMENT
クイック解説
今年はオーデマ ピゲ ロイヤル オーク・コンプリケーションの当たり年と言えるかもしれない。今回発表された、ロイヤル オーク コンセプト フロステッドゴールド フライング トゥールビヨンは、これまで同社がリリースしてきたロイヤル オーク コンセプトとは全く異なるモデルである。
ジュエリーデザイナーのキャロリーナ・ブッチと共にデザインを構築した本機は、多層構造のダイヤルとフロステッドゴールドケースが特徴。6時位置のフライングトゥールビヨンは4つの円環状のケージが珍しく、中央にはブリリアントカットダイヤモンドが配されている。オーデマ ピゲは本機をレディースウォッチとして位置づけているようだが、38.5mm径のケースサイズから、日本では男性用としても需要がありそうだ。
このロイヤル オーク コンセプト フロステッドゴールド フライング トゥールビヨンは、フロステッド仕上げが施された18Kホワイトゴールドと18Kピンクゴールドが用意される。まるでダイヤモンドダストのような風合いを醸すケースが、フライングトゥールビヨンのダイヤともリンクしロイヤル オーク コンセプトの形状に新たな魅力を生み出している。
既に発表済みのコンプリケーションである、ロイヤル オーク コンセプト フライングトゥールビヨン GMTやロイヤル オーク トゥールビヨン エクストラ シンなどとは全く別の切り口で表現された本機は、ごく限られた顧客に向けて時価にて提供される。
ファースト・インプレッション
ロイヤル オーク コンセプトといえば2002年の初登場以来、搭載するムーブメントの革新性において"コンセプト"が提示されてきたシリーズだ。近年はスーパーソヌリやフライング トゥールビヨンGMTなどでその技術力を誇示してきた印象がある。しかしながら2018年、オーデマ ピゲはこのロイヤル オークコンセプトで初のレディスモデルを発表。しかも、同社として初めてフライングトゥールビヨンを搭載するムーブメントCal.2951を与えたのだ(ちなみに、今回採用されているCal.2964は、プレスリリースに添付されたムーブメント画像の輪列から推測するに、2951からパワーリザーブを除いたものだと思われる)。
トゥールビヨンとは、現代においては精度追求のシンボル(文字通り、シンボルにすぎないかもしれないけれど)としてデザインに用いられることが多いように思うが、オーデマ ピゲはその面においていち早く探求を始めていると感じる。つまり、古典的な複雑機構としてのトゥールビヨンではなく、優美なデザイン言語としてそれにアップデートを重ねているのだ。事実、この新しいロイヤル オーク コンセプトでは、ダイヤル上にフライングトゥールビヨンがあると認識できない可能性があり(実機をぜひ確認したい)、そういう人こそがこの時計のオーナーになる気がする(水紋のようなダイヤル上に回転しながら浮遊する、バゲットダイヤの価値はもちろん分かるだろう)。
冒頭に、日本人男性にはお薦めしたいサイズ感、と書いたがデザイン面でも同様のことが言える。この時計は、フロステッドゴールドやバゲットダイヤという綺羅びやかな装飾的特徴を備えてはいるが、個性的な多層ダイヤルにはサンバースト仕上げを選択し、光を受けて文字盤を輝かせるようなあくまでも伝統的アプローチをとっている。このあたりに、本機を完全に女性向けのジュエリー・ウォッチにしていない、絶妙な塩梅があると思っている。
基本情報
ブランド: オーデマ ピゲ(Audemars Piguet)
モデル名: ロイヤル オーク コンセプト フロステッドゴールド フライング トゥールビヨン
型番: 26630OR.GG.D326CR.01 、26630BC.GG.D326CR.01
直径: 38.5mm
厚さ: 11.9mm
ケース素材: 18KPG、18KWG(共にフロステッドゴールド仕上げ)
文字盤色: サンバースト状に陰影を描く多層構造ダイヤル
インデックス: なし
夜光: なし
防水性能: 2気圧
ストラップ/ブレスレット:ハンドステッチ・ブルーアリゲーターストラップ、18KPGまたは18KWG製APフォールディングバックル付き、シャイニーブルーのスペアラバーストラップ
ムーブメント情報
キャリバー: 2964
機能: 時、分、フライングトゥールビヨン
直径: 29.5mm(12 3/4リーニュ)
厚さ: 6.63mm
パワーリザーブ: 約72時間
巻き上げ方式: 手巻き
振動数: 3Hz(2万1600振動/時)
石数: 17
クロノメーター認定: なし
追加情報:総パーツ数207
価格・発売時期
価格: 要問い合わせ
販売時期: 発売中
限定:なし
詳細は、オーデマ ピゲ公式サイトへ。