trophy slideshow-left slideshow-right chevron-right chevron-light chevron-light play play-outline external-arrow pointer hodinkee-shop hodinkee-shop share-arrow share show-more-arrow watch101-hotspot instagram nav dropdown-arrow full-article-view read-more-arrow close close email facebook h image-centric-view newletter-icon pinterest search-light search thumbnail-view twitter view-image checkmark triangle-down chevron-right-circle chevron-right-circle-white lock shop live events conversation watch plus plus-circle camera comments download x heart comment default-watch-avatar overflow check-circle right-white right-black comment-bubble instagram speech-bubble shopping-bag

Photo Report オートマタの巨匠、フランソワ・ジュノーの幻想的なアトリエに潜入

機械芸術の王が作り出す、命を宿した機械たちの宝庫。


Photos by TanTan Wang

昨年ヴァシュロン・コンスタンタンとのコラボレーションによって、オートマトンを搭載したクロック、ラ・ケットゥ・デュ・タンについて詳しく執筆した際にも触れたが、フランソワ・ジュノー(François Junod)氏は機械工学の神童だ。スイスの時計メーカーが、古代から続くオートマタ(自動人形)という芸術を通じて、真の機械的技巧を取り入れたいと考えているなら、連絡すべき人物はほぼひとりしかいない。それがジュノー氏だ。時計界における彼のコラボレーションや受注制作はヴァシュロン・コンスタンタンだけでなく、ヴァン クリーフ&アーペルやオーデマ ピゲとの非常に素晴らしい作品にも及んでいる。

 ジュノー氏はマイクロメカニクス、彫刻、デッサンを正式に学んだのち、1984年に故郷のサント・クロワへと戻った。以来、彼はたったひとりで、消えゆく芸術の灯を守り続けてきた。世界最高のオートマタ制作者として広く知られるジュノー氏はこの工芸の現代的なルネサンスを牽引し、彼のワークショップ、そして機械的アニメーションという希有な世界へと、熱心な若い世代の見習いたちを引きつけている。

Sainte-Croix village

穏やかな空気が流れるスイス、サント・クロワ。

 昨年の夏、ヴァシュロン・コンスタンタンのラ・ケットゥ・デュ・タンが一般公開されるずっと前に実物を見る機会を得たあと、私はジュネーブから100kmほど離れたジュノー氏の故郷へと長く曲がりくねった道をクルマで走らせた。遠くから見ると、そのアトリエは村に並ぶ多くの家々のひとつに溶け込んでいる。しかし近づいてみると、ほかの家とはどこか違う雰囲気が漂い始める。もちろん、バルコニーにある“AUTOMATE”と書かれた巨大な金属製の看板が正体を明かしているのだが、なかにある奇妙で突飛な宝物の存在を本当に予感させるのは、最上階のバルコニーに置かれたふたつの巨大で色鮮やかな鳥の彫刻だろう。そして、そこには実に見事な宝物が眠っていた。

Junod Atelier Sign on door

 実際に足を踏み入れたときにこのような空間がどれほどシュールで、視覚的な刺激に満ちているかを言葉で伝えるのは本当に難しい。一方で、ここは夜に明かりを消してひとりで閉じ込められたら、最も恐ろしい場所かもしれない(特にこのあと紹介する屋根裏部屋はそうだ)。しかしその一方で、ジュノー氏が興奮気味に、自身の膨大な作品アーカイブや収集したアートを案内してくれる傍ら、彼のチームの多くがバックグラウンドで最高に興味深いプロジェクトに取り組んでいる様子はまさに圧巻の光景だった。ワークショップの隅々はまるで絵探し本『ミッケ!(原題;I Spy)』の1ページのようで、空間にあるすべてのオブジェクトが、ジュノー氏によって語られるのを待っている特別な物語を秘めていた。フランソワ・ジュノー氏のアトリエは工芸の過去を垣間見せる信じがたい空間であり、その未来が誕生する場所という、ふたつの世界の最良の部分を併せ持っている。

Automate metal sign on exterior
Another exterior shot of Sainte-Croix
Junod Human Sculpture in grass
The entry door into the Atelier

ワークショップへの正式な入り口は、家の正面近くにある控えめな廊下にある。

Automaton at entrance
Clock near entrance, L'Ange
Clockwork near entrance
Workshop machinery room
Another machinery room
Skeleton Crooner

この作品を“The Dying Crooner(死を迎えるクルーナー)”と名付けよう。

Wall of wonders
Moving unicycle automaton

左のアームが上下に動き、一輪車がワイヤーの上を行ったり来たりし続ける。

Junod handling magician automaton
Junod laughing
Bird Magician Automaton

ジュノー氏によるこの作品は、一方の籠の中で鳥がさえずり、元の場所から消えたかと思うと、もう一方の籠のなかへ瞬時に移動したかのように現れる。

Chaos Wall at Junod Atelier
Prepping a Pantograph

ジュノー氏がドローイング・オートマタ(ドローイングする人形)のために紙を用意する。

Patograph drawing
Workshop Apprentices
Writing automaton
Back of writing automaton closeup
Another clown writing automaton
Junod showing off bird automaton miniature

ヴァン クリーフ&アーペルのために制作された作品の一部。鳥の大きさを見ると、ジュノー氏の他の大型作品とは対照的に、この作業がいかに途方もなく精密であるかがよくわかる。

Junod wireframe face creation
More mechanical creations
Flywheel governor demonstration

フライホイールがどのように機能するかを実演。

Wall of Heads

ジュノー氏は文字どおり、競合相手の先を(あるいは多く)行っている。

Junod's apprentice working in machinery room
La Quete Du Temps Sculpted Figure

ヴァシュロン・コンスタンタン ラ・ケットゥ・デュ・タンに搭載されたアストロノマー(天文学者)の初期彫刻。

La Quete Du Temps Render page

ラ・ケットゥ・デュ・タンのレンダリング画像と設計図。

La Quete Du Temps Schematics
Revolver System Schematics

ジュノー氏が、この作品のために開発した革新的で新しいリボルバー機構の一部を指し示す。

Figure mechanism closeup
LQdT Figurine Closeup
Prototype of chiming mechanism for La Quete Du Temps

ラ・ケットゥ・デュ・タンのチャイム機構のラフなプロトタイプ。

Bird sculptures on balcony
Bellows contraption
Japanese Automaton Closeup

ジュノー氏は日本の伝統的なオートマタであるからくり人形を愛しており、この歴史的な個体はすべて木で作られている。

Japanese wooden automaton
Underside of Japanese automaton

その下にある木製の機構を公開。

Japanese Automaton closeup of figurine
Weird mechanical creation
Back of automaton figurine
Cams and pulley on figurine
Music box on figurine

このオートマタにはオルゴールが組み込まれている。

Junod showing galloping horse automaton

疾走する馬を再現したミニチュアの機械作品を披露。

little cymbal monkey
Hand in frame automaton
Staircase downwards from attic
Attic Shot
Another attic shot wide
Large horse automaton
Horse automaton back workings
Floating Clouds automaton
Bird Flower Head
Wireframe Sculpture Head
Bird Head closeup

髪の毛が左右に分かれ、なかに隠れたさえずる小鳥たちが姿を現す。

The Scream Abstract Take

エドヴァルド・ムンク(Edvard Munch)の有名な絵画『叫び(The Scream)』に対する、ジュノー氏による抽象的なオマージュ。機械的に動く仕掛けになっている。

Junod record player