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我々が知っていること
ユリス・ナルダンが本領を発揮するのは常に限界まで攻めたときであり、実際のところその姿勢はほとんどのモデルに見られる。しかし同ブランドは実用的なものから贅沢なものまで、しばしばその振れ幅を行き来しており、新作ブラスト フリーホイール マイユショールは間違いなく後者に属するモデルである。トゥールビヨンを搭載し、約7日間のパワーリザーブを備えたユリス・ナルダンの最新作は、内側に面取りが施されたホワイトゴールドケースに、銅・亜鉛・ニッケルの伝統的な合金であるマイユショール製の温かみのある銀色のダイヤルを組み合わせている。
これらの素材と並んで目を引くのが、オープンダイヤルの大胆なデザインだ。ムーブメントの多くが文字盤の上で宙に浮き、まるでそれぞれが独立して動いているかのような印象を与える。この構造が、2015年のGPHGでトゥールビヨン賞を受賞したモデルで採用されたユリス・アンカー・コンスタント・エスケープメントを通じて培われた、ユリス・ナルダンの革新的な技術を引き立てている。アンクルとヒゲゼンマイはシリコン製であり(UNは時計製造でこの素材をいち早く採用したブランドのひとつである)、この脱進機は中央に固定されたアンクルを備えた円形フレームを持ち、2枚のブレードスプリングによって空間内で支えられている。これらのスプリングは互いに垂直に配置され、それぞれが曲げ応力を受けてたわみ、その弾性によって形状を保ちながら円形フレームを支えている。シリコンの採用により、ユリス・ナルダンは脱進機に必要な石の数を大幅に減らすことができた。
時・分針にはスーパールミノバが塗布されているが文字盤にインデックスはなく、代わりに4時半位置に配置された珍しいパワーリザーブ表示や、巻き上げ機構用の装飾が施された巻き上げ車といったディテール、その他の仕上げに焦点が当てられている。ケース径は45mm、厚さ12.4mmと決して小さくないものの、ケース側面からも見えるドーム型風防のプロポーションが視覚的な印象を和らげている。この時計は50本限定で、価格は2002万円(税込)となっている。
我々の考え
ユリス・ナルダンやジラール・ペルゴのようなブランドは、ウォッチメイキングの限界を押し広げる役割を果たしている。それが結果的に超高額な時計を生み出すことになることも多い(今回のモデルがまさにその例だ)。しかし、彼らの挑戦がなければパテック フィリップのようなブランドがシリコン素材を実験的に試みることもなかったかもしれない(UNが2001年に採用を始め、パテックは2005年に続いた)。マイユショール製のダイヤルを起点に時計全体に広がるフロステト仕上げも非常に魅力的で、美しさとウォッチメイキング技術が見事に融合しているようだ。
基本情報
ブランド: ユリス・ナルダン(Ulysse Nardin)
モデル名: ブラスト フリーホイール マイユショール(BLAST [Free Wheel Maillechort])
型番: 1760-401LE-4A-MAIL/3A
直径: 45mm
厚さ: 12.4mm
ケース素材: ホワイトゴールド(サテン仕上げおよびポリッシュ仕上げ)、マイユショール製プレート付きホワイトゴールド製オープンサファイアケースバック
文字盤: マイユショール
インデックス: なし
夜光: あり、ホワイトのスーパールミノバを施したグレーの針
防水性能: 30m
ストラップ/ブレスレット: 防水仕様のブルーベルベット調ラバーストラップ、WG製デプロイヤントバックル
ムーブメント情報
キャリバー: UN-176
機能: 時・分表示、パワーリザーブインジケーター、トゥールビヨン、ユリス・アンカー・コンスタント・エスケープメント
パワーリザーブ: 約7日間
巻き上げ方式: 手巻き
振動数: 1万8000振動/時(2.5Hz)
石数: 23
クロノメーター: なし
追加情報: ガンギ車、アンクル、ヒゲゼンマイはシリコン製
価格&発売時期
価格: 2002万円(税込)
発売時期: 発売中
限定: あり、世界限定50本
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