Business News ノルケインがNHLとの複数年にわたるスポンサー契約を締結 ― スイスブランドをビッグリーグへと押し上げる

今回発表された新契約のもと、家族経営の独立系ブランドであるノルケインはアメリカ、カナダ、ヨーロッパにおいて、NHLとその32チームのロゴやブランドを製品、小売りの販売拠点、イベント、メディアで使用するための完全な国際的ライセンス権を得ることになる。このNHLとのパートナーシップは、2018年にスイスのカッファー（Küffer）家と、元NHLスターでノルケインの共同創業者でもあるマーク・ストライト（Mark Streit）氏を含む投資家や経営陣によって設立された同ブランドにとって、テレビ放送やプロホッケーのアリーナを通じて知名度を大幅に向上させる起爆剤となることが期待される。

 「私たちのパートナーシップは、世界中のNHL放送においてノルケインに素晴らしいブランド露出をもたらすでしょう」と、NHLのグローバルビジネス開発担当シニアバイスプレジデントであるカイル・マクマン（Kyle McMann）氏は語る。ナショナルホッケーリーグはNFL、メジャーリーグベースボール（MLB）、NBAと並び、アメリカとカナダにおける4大プロスポーツリーグのひとつであり、世界最高峰のアイスホッケーリーグと見なされている。しかし直近シーズンの年間収益約66億ドル（日本円で約1兆196億円）、現地での総観客動員数約2290万人という数字は依然としてフットボール、バスケットボール、野球の収益や観客数には大きく及ばないのが現状だ。

 「アイスホッケーはブランド創設初日から私たちの一部でした。情熱を注いでいるものは常にとてもオーセンティックなものになります。だからこそ、マーク（ストライト氏）と共にノルケインというブランドを立ち上げたとき、私たちはスポーツ、特にアイスホッケーをかなり重視していました」と、ノルケインの創業者兼CEOであるベン・カッファー（Ben Küffer）氏は発表に先立つインタビューで語る。実際、ノルケインはこれまでにも国際ホッケートーナメントであるシュペングラーカップやNHL選手会（NHLPA）と提携しており、後者との提携では毎年恒例のNHLオールスターゲームで役割を担ってきた。今回の新たなNHLとの契約は、ノルケインとホッケーとの関係性を次のステージへと引き上げるものだ。「このレベルでNHLと関われることは、本当に夢のようです。北米でこのスポーツがいかに人気があるかは誰もが知るところですし、アメリカは私たちにとって最大の市場なのです」とカッファー氏は付け加えた。

 　ノルケインは、スイス時計業界の伝説的な経営者であるジャン-クロード・ビバー（Jean-Claude Biver）氏の協力を得て開発されたスポーツウォッチ“ワイルドワン（Wild One）”モデルで最もよく知られているが、ホッケーとの関わりは深い。共同創業者であり、2017年にピッツバーグ・ペンギンズでスタンレー・カップを制覇したスイス人のストライト氏に加え、ノルケインの株主兼ブランドアンバサダーには史上最高の選手のひとりとされるシドニー・クロスビー（Sidney Crosby／現在ペンギンズのキャプテンを務め、2017年にストライト氏と共にカップを掲げたカナダ人選手）や、ナッシュビル・プレデターズのキャプテンで同じくスイス人選手のロマン・ヨシ（Roman Josi）などが名を連ねる。

　このパートナーシップ契約は、スウェーデンのストックホルムで開催される2025年のNHLグローバルシリーズ中（編注；本シリーズは11月14日から16日開催）に発表された。このシリーズでは、レギュラーシーズンの11月14日と16日の2試合、クロスビー率いるペンギンズとヨシ率いるプレデターズがレギュラーシーズンの試合で激突する。同ブランドによればスウェーデンでの各試合後、その日の最優秀選手には18Kゴールド製の特別なノルケイン インディペンデンス ワイルドワンが贈られるという。

　詳しくはこちらをご覧ください。

　Hero image courtesy Norqain