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Business News ロレックスがCPO規定を変更。販売から2年以上経過した時計にも認定を拡大

【ニュース】2023年製の時計も、ロレックス認定中古時計プログラムのもとで正規販売店によって掲載・販売されるようになった。

スイス時計市場でトップの売上を誇るロレックスは、このたび認定中古時計(Certified Pre-Owned)プログラムを改訂し、これまで対象外だった2年前の中古ロレックスも正規販売店による販売を可能とした。ジュネーブに本拠を置く同社は、ブランドの創業者であるハンス・ウイルスドルフ(Hans Wilsdorf)の名を冠した信託財団によって運営されており、今回の変更により認定対象となる最小製造年数をこれまでの3年から2年に短縮したことを認めている。「中古ロレックスに対する需要の高まりを受け、ブランドは3年未満の時計も認定中古時計プログラムの対象に加えることを決定しました。2025年5月以降、すべての中古ロレックスは製造から2年以上経過していれば認定対象となります。認定中古時計プログラムのそのほかの点に変更はありません」とロレックスは回答している。

ジュネーブのブヘラで展開されているロレックスCPO。Image courtesy of Rolex

 今回の変更は、年数においてはわずかな調整に見えるものの、CPO対象となる時計の条件においては大きな転換点となる。これにより、正規販売店はこれまで独立系の中古時計販売業者に流れていた在庫にもアクセスできるようになる。2022年にスタートしたロレックスのCPO(認定中古時計)プログラムに参加する正規販売店は、ブランドによって真正性と本物であることが公式に認定された中古時計に対し、2年間のサービス保証を付けたうえでプレミアム価格を設定している。

 セカンダリーマーケットの価格を追跡するウォッチチャーツ(WatchCharts)によると、ロレックスCPO正規販売店は2025年第2四半期において、非CPO業者に比べて同様の中古ロレックスに約30%のプレミアムを上乗せして販売していたという。ロレックス認定中古時計の主要ディーラーには、ロレックス傘下のブヘラとトゥルノーが含まれる。さらに、HODINKEEの親会社であり、ウォッチズ・オブ・スイスを擁する‭‭The 1916 Company‬もこのリストに名を連ねている。

 ウォッチチャーツのデータによれば、現在CPOプログラムのもとで販売されている2023年製のロレックスには、グリーンとブラックのベゼルに左リューズを備え“スプライト”の愛称で呼ばれるGMTマスター II Ref.126720VTNRが含まれており、ピッツバーグのHenne Jewelersでは1万7250ドル(日本円で約252万円)で販売されている。またイギリスのプラグネル(Pragnell)では、2023年製のコスモグラフ デイトナ Ref.M116503-0004(ブラックダイヤル、イエローゴールドとオイスタースティールのコンビモデル)が1万7950ポンド(約2万4212ドル、日本円で約356万円)で販売されている。同じモデルを非CPO業者で購入した場合と比べ、約9.4%のプレミアムが上乗せされていると、ウォッチチャーツは伝えている。

Image courtesy of Rolex 

 ロレックスは2022年12月、認定中古時計プログラムをヨーロッパのブヘラの一部店舗にて開始し、2023年にはアメリカでも展開をスタートさせた。ウォッチチャーツの推計によると、現在世界中で約8500件のロレックスCPO商品が販売されており、116の小売業者が227店舗にて取り扱っている。2025年第2四半期の総売上は1億2000万ドル(日本円で約175億円)にのぼり、非CPOのロレックスと比較して平均約30%のプレミアムが上乗せされているという。

 さらに同社のデータによれば、ロレックス傘下のブヘラではヨーロッパにおけるCPOロレックスの平均価格が最も高く、非CPOディーラーと比較して42%のプレミアムが付けられていた(7月5日時点)。一方で、アメリカ拠点の1916 CompanyにおけるCPOロレックスの平均プレミアムは約16%と、最も低い水準にとどまる。ロレックスは、CPO時計の価格設定について、正規販売店がそれぞれ独自に決定することを認めており、価格に関する統制や干渉はいっさい行っていないと述べている。