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Found テディ・ルーズベルトの失われた懐中時計が帰ってきた

37年前に盗まれた大統領所有のウォルサム製懐中時計が、再び彼の旧邸に戻ってきた。

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37年前に盗まれ、行方不明になっていた第26代アメリカ大統領テディ・ルーズベルト(Teddy Roosevelt)の銀の懐中時計が、ついに彼の旧宅へと戻ってきた。FBIはプレスリリースのなかで、元大統領が愛用していたというウォルサムの銀製懐中時計を回収したことを発表した。

teddy roosevelt

All images: Courtesy of National Park Service

 「この時計は、ありふれたウォルサム製の17石の時計で、ケースは安価なコインシルバーです」とFBIは語る。この時計は1987年、ニューヨーク州バッファローにある史跡に貸し出されているあいだに盗まれたものだった。

 この懐中時計はアメリカではごく一般的なものだが、歴史的に重要な意味を持っていることは明白だ。元大統領が書いた書簡によると、この時計は1898年、ラフ・ライダーズを率いてサン・ファン・ヒルを越え、アマゾン川を下るなど、彼が米西戦争で戦った際に同行したと考えられている。彼はニューヨーク州知事在任中も、また大統領財人事もこの時計をポケットに忍ばせていた。

teddy roosevelt waltham pocket watch found

 1987年に盗まれたのち、事件は迷宮入りとなった。そして2023年、フロリダの小さなオークションハウスがこの懐中時計を次回のオークションに出品すると告知したことで、ルーズベルトの懐中時計が一時的に公の場に姿を現した。すぐに出品は取り下げられたが、10万ドルから20万ドル(当時のレートで約1200万〜2400万円)の想定落札価格が提示されていた。

 この懐中時計には“Theodore Roosevelt, From D.R. and C.R.R.(セオドア・ルーズベルトへ、D.R.とC.R.R.より)”と刻印されており、ルーズベルトがラフ・ライダーズを率いてキューバに出発する直前に、妹のコリーヌ・ルーズベルト・ロビンソンと義兄弟のダグラス・ロビンソンから贈られたものであることを示している。この時計については、ふたりのあいだで交わされた何通もの手紙のなかで言及されている。

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 「この時計ほど役に立つプレゼントはありません。まさに私が望んでいたものでした......、時計とダグラス(D.R.)からの厚意に感謝します」。ルーズベルトは1898年に、彼の妹に手紙を書いている。

 1914年の著書『Through The Brazilian Wilderness』のなかで、ルーズベルトは川を渡ったときのことを次のように書いている。「ちなみに泳いで渡った結果だが、キューバとアフリカで大活躍した私の時計は不機嫌そうに止まってしまった」。別の手紙では、義兄のダグラス・ロビンソンがキューバでの“慌ただしい時間”を正確に把握するために戦場で使うだろうと“ウォルサムの腕時計を送ってくれたこと”について感謝している。

 1919年にルーズベルトが死去すると、この時計は彼が晩年を過ごし、我が家と呼んだサガモアヒル国立史跡の所有物となった。

 この時計はFBIの捜査協力のもとでアメリカ合衆国国立公園局が回収。現在ではサガモアヒルの展示室に戻され、一般公開されている。