Introducing ジェラルド・ジェンタ ジェンティッシマ ウルサン、41mmの新モデルで大胆に進化（編集部撮り下ろし）

　まず目を引く変化は、ケース径が41mmへと大型化した点である。防水性能も従来モデルの30mから50mへと強化され、ケースと同じビーズ状のモチーフを取り入れたラバーストラップを組み合わせている。ウルサンは現在のLVMHコレクションのなかでも、もっともファッション寄りのシルエットのひとつといえるが、今回のアップデートからは、この時計をよりスポーティで日常使いに適したモデルとして位置付けようとするブランドの意図がうかがえる。率直に言えば、この大胆な方向転換には相当な覚悟が必要だったはずだ。

　マットなサンドブラスト仕上げを施したグレード5チタン製ケースに、234個のポリッシュ仕上げのホワイトゴールド製ビーズをセットしてコントラストを生み出している。新たに大型化した風防には、先代モデルと同様のファセットを持つ八角形デザインを採用。遊び心を感じさせる仕掛けもある。針と5分刻みのインデックスに塗布されたスーパールミノバが、ジェンタが好んだ色にちなんでほんのりとピンク色の光を放つのだ。

　このウルサンの内部で時を刻むのは既存モデルと同じムーブメント、LVMHグループの別ブランドから供給されるゼニス製エリート GG-005である。イエローゴールド製のディンプル模様のローターも引き続き採用されているが、ケースが大型化したぶん、ムーブメント自体はやや小ぶりに感じられる。振動数は2万8800振動/時（4Hz）、パワーリザーブは約50時間を誇る。

　グリーンまたはブルーのメテオライトダイヤルを備えたジェラルド・ジェンタ ジェンティッシマ ウルサン 41は現在販売中。価格は2万5000スイスフラン（日本円で約487万円）である。

　正直なところ、自身がウルサンを身に着けるには少々トライポフォビア（集合体恐怖症）気味かもしれない。だが、それでもこのモデルが示すジェンタのデザイン領域にはどこか新鮮さを感じている。好き嫌いはあれど、こうしたモデルが往年のブランド復刻があふれる現代の時計界において際立った存在であることは間違いない。同時に、41mmモデルはウルサンがより幅広い（おそらくは男性層を中心とした）支持を得られるかどうかを試す、興味深い実験になりそうだ。サイズアップにより、従来モデルが放っていた独特の優美さはやや薄れたものの、定番から外れた大胆なデザインと現代的なプロポーションを求める人にとって、ウルサンは有力な選択肢となるだろう。

ブランド: ジェラルド・ジェンタ（Gérald Genta）
モデル名: ジェンティッシマ ウルサン 41（Gentissima Oursin 41）
型番: EEEH01A1（ブルー）、EEEH02A1（グリーン）

直径: 41mm
厚さ: 9.84mm
ケース素材: チタン＆WG製ビーズ（234個）
文字盤: ブルーまたはグリーンメテオライト
インデックス: プリント＋アプライド
夜光: あり、ピンクに発光するスーパールミノバ
防水性能: 50m
ストラップ/ブレスレット: ラバーストラップ

キャリバー: ゼニス エリート GG-005
機能: 時・分表示
直径: 25.6mm
厚さ: 3.88mm
パワーリザーブ: 約50時間
巻き上げ方式: 自動巻き
振動数: 2万8800振動/時
追加情報: イエローゴールド製カスタムローター

価格: 2万5000スイスフラン（日本円で約487万円）
発売時期: 発売中
限定: なし

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