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Introducing オーデマ ピゲより、38mmのロイヤル オーク パーペチュアルカレンダーとCODE 11.59 バイ オーデマ ピゲ パーペチュアルカレンダーが登場

ときに大きなニュースは、小さなパッケージに収まっているものである。

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我々が知っていること

オーデマ ピゲファンの多くが待ち望んでいたロイヤル オーク パーペチュアルカレンダーの小径版が復活した。直径は38mmで厚さはわずか9.4mm。これに加え、直径38mm×厚さ9.9mmのCODE 11.59 バイ オーデマ ピゲ パーペチュアルカレンダーも新しく加わり、いずれもブランドが最近発表したCal.7138をベースとするバリエーション、Cal.7136を搭載している。注目すべきは、ロイヤル オークモデルで週表示が取り除かれた点である。多くのコレクターはこれを不要と考えており、この機能の省略によって1990年代から2000年代初頭のロイヤル オーク パーペチュアルカレンダーを思わせる、よりクラシカルな意匠となった。

Audemars Piguet 38mm QP

 ロイヤル オークでは、ライトブルーの“グランドタペストリー”ダイヤルを備えたステンレススティール(SS)モデルと、ベージュの同じくグランドタペストリーダイヤルを備えた18Kピンクゴールド(PG)モデルを展開する。前述のとおり週表示が廃され、それに伴いロイヤル オーク Ref.16202 ”ジャンボ”に搭載されているCal.7121をベースとしたCal.7138の新バリエーションを採用している。最新のCal.7136と従来のCal.7138は仕様(サイズを含む)にほとんど違いはなく、55時間のパワーリザーブを備え、すべての操作はリューズで行う仕様だ。

ap qp 2025 38mm
7136

新ムーブメント、Cal.7136。

7136

 一方、CODE 11.59 バイ オーデマ ピゲ パーペチュアルカレンダーはサイズダウンされながらも週表示はそのまま、そしてキャリバーも変更されていない。これはやや意外で、Cal.7138がサイズ面でいかに余裕を持って設計されていたかを示している。ケースは直径38mm×厚さ9.9mmで、防水性能は100m。PG製ケースとミドルケースは、造形的にくり抜かれたラグと、グリーンのエンボスダイヤルを備えている。アワーマーカーは18KPG製であり、針は18KPG製で夜光を充填。グリーンインナーベゼルにはスネイル仕上げを施している。

Code 11.59 QP

 これにより、このモデルはきわめて興味深いものとなった。単なる縮小版でありながら、柔らかなグリーンとローズゴールドの美しいコントラストを持つグリーンベイ・パッカーズ(編注;Green Bay Packers/アメリカのフットボールチーム)を思わせるカラーパレットをまとっているからだ。何よりもこのサイズダウンによって、これまで41mmでは大きすぎると感じていた顧客層に、オーデマ ピゲが新たにアプローチできるようになるだろう。

Code 11.59

 さらに今年初めに発表された41mmモデルと同様に、今回もそれぞれ150本限定であり、スタンダードモデルに使われているセリフ体のブロックロゴに代えて、ムーンフェイズ上に往年を思わせるブランドロゴを配した仕様が展開される。この演出は前回の発表時に賛否を呼んだが、ヴィンテージやアンティークウォッチを愛する者としては、この遊び心のあるひねりを好意的に受け止めている。ケース裏には150周年記念ロゴも刻まれている。

RO QP
RO QP

 ブランドのウェブサイトでは、価格は要問い合わせとなっているが、安心して欲しい。情報はすでに入手済みだ。38mmのロイヤル オーク パーペチュアルカレンダーのSS製モデルと、新しいCODE 11.59 バイ オーデマ ピゲ パーペチュアルカレンダーはいずれも11万900ドル(日本円で約1640万円)。PG製ロイヤル オーク パーペチュアルカレンダーについてはスイスフラン建ての価格しか確認できなかったが、12万スイスフラン(日本円で約2230万円)だ。


我々の考え

これは多くの人が予想していたリリースかもしれない。では、ここで振り返って伏線を読み解いてみよう。2023年、コンプリケーション部門長に就任したばかりのアンヌ-ガエル・キネ(Anne-Gaëlle Quinet)氏に話を聞いたとき、私は彼女がどのように自らの足跡を残したいかを尋ねた。

 「私は、自分のルーツでもある機構づくりが大好きです。でも同時に女性的な美学も取り入れたいと考えており、研究開発チームともすでに話を始めています。だって女性も時計を愛していますから」と彼女は語った。さらにこうも付け加えている。「もちろんサイズはとても重要です。例えば私は41mmのロイヤル オーク パーペチュアルカレンダー(編注;ローズゴールド×ブルーダイヤル)を愛用していますが、本当に気に入っています。41mmでも十分素晴らしいのですが、女性だけでなく男性にもフィットするコンプリケーションを開発したいと思っています。先日、39mmのパーペチュアルカレンダー(Cal.2120搭載のロイヤル オーク)を着ける機会がありましたが、私にとって39mmはまさに理想的なサイズでした」

AP RO 41mm

2025年に発表された、リューズ操作可能なムーブメントを搭載した41mm ロイヤル オーク パーペチュアルカレンダー。

 そして今年発表された、41mmでCal.7138を搭載したロイヤル オーク パーペチュアルカレンダーについて書いた私の記事を振り返ってみよう。読み進めてもらえればわかるとおり、私はちょっとした試算をして、この時計が“ジャンボ”に近いサイズ感(直径39mm×厚さ8.1mm)にまで到達できるのではないかと推測していた。

 “Cal.7138は、理論的にはソリッドバックを用いれば直径39mm×厚さ8.6mmのケースサイズに収めることができるかもしれない。ジャンボサイズそのものではないが、かなり近い”と。実際その推測はほぼ的中していたわけだが、今回は41mmモデルとの差別化を図るために直径をさらに小さくした一方で、厚さはそこまで薄くはしていない。

26684OR

 自画自賛はこのくらいにしておこう。ひとつだけ異論を挟むとすれば、ケースサイズでの差別化(そして素材については、ゴールドモデルやCODE 11.59における差別化)に加え、ダイヤルカラーでも大きな変更を加えた点だ。個人的には、PG製のロイヤル オークはイエローゴールドのほうが映えたのではないかと思うし、SSケースにベビーブルーダイヤルを組み合わせた結果、ユニセックスさが損なわれたのではないかとも感じる。

 もしも今年初めに登場したブルーダイヤルを採用していれば、市場拡大のための差別化という点では不十分だったかもしれない。だが同時に、私にとってはほぼ完璧な時計になっていただろうし、ベビーブルーが好みでない私が、もしロイヤル オークの購入を検討していたら迷ってしまったに違いない。とはいえ、近い将来さらに多くのダイヤルバリエーションが登場することは、ほぼ間違いないだろう。


基本情報

ブランド: オーデマ ピゲ(Audemars Piguet)
モデル: ロイヤル オーク パーペチュアルカレンダー(Royal Oak Perpetual Calendar)/CODE 11.59 バイ オーデマ ピゲ パーペチュアルカレンダー(Code 11.59 by Audemars Piguet Perpetual Calendar)
型番: 26684ST(ロイヤル オーク、SS製)/26684OR(ロイヤル オーク、PG)/26441OR(CODE 11.59)

直径: 38mm(全モデル)
厚さ: 9.4mm(ロイヤル オーク)/9.9mm(CODE 11.59)
ケース素材: スティールとピンクゴールド(ロイヤル オーク)/ピンクゴールド(CODE 11.59)
文字盤色: ライトブルーの“グランドタペストリー”(ロイヤル オーク、SS製)/ベージュの“グランドタペストリー”(ロイヤル オーク、PG)/グリーンエンボス(CODE 11.59)
インデックス: ケースに合わせたカラーでのアプライド
夜光: あり
防水性能: 50m(ロイヤル オーク)/100m(CODE 11.59)
ストラップ/ブレスレット: ロイヤル オークはケース素材に合わせたブレスレット/CODE 11.59はグリーンのアリゲーターストラップ、18KPG製APフォールディングバックル付き

Royal Oak QP Caliber 7136

ムーブメント情報

キャリバー: 7136(ロイヤル オーク)/7138(CODE 11.59)
機能: パーペチュアルカレンダー、曜日表示、日付表示、24時間表示、ムーンフェイズ、月、うるう年表示、時・分表示(Cal.7136)/上記の機能に加えて週表示(Cal.7138)
直径: 29.6mm
厚さ: 4.1mm
パワーリザーブ: 55時間
巻き上げ方式: 自動巻き
振動数: 2万8800振動/時
石数: 41
クロノメーター認定: なし


価格&発売時期

価格: SS製のロイヤル オークとCODE 11.59は11万900ドル(日本円で約1640万円)/PG製のロイヤル オークは12万スイスフラン(日本円で約2230万円)
発売時期: 発売中
限定: コレクションの常時展開モデル。ただしブランド創業150周年を記念し、各モデル150本限定、オーデマ ピゲにおいて歴史的なフォントによるブランドロゴを配した特別仕様

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