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Essays エキサイティングだった2025年と、さらなる飛躍を目指す2026年

これまでの歩みを振り返り、新年の計画、そして皆さんが待ち望んでいたあの企画の復活について。

2025年が幕を閉じ、2026年という新たな年を迎えた。HODINKEEの編集チームでは、これから数日間にわたっていくつかのエッセイをお届けする予定だ。ある記事ではダイナミックで予測不能、そして活気に満ちた時計界の1年を振り返り、またある記事では、時計愛好家にとってきわめて重要な年になると予感される、これからの1年に期待を寄せる。HODINKEEの編集長として、まずは僕からお話ししよう。ついつい長話をしてしまう自分の性格を抑えつつ、進めていきたいと思う。

rolex

HODINKEEの編集長就任を記念して手に入れたロレックス デイトジャスト。

 HODINKEE編集部員が選ぶ“2025年のお気に入りの時計”の記事でも触れたが、2025年は本当にあっという間だった。2024年11月末に編集長の役割を引き受けて以来、それはまるでよく知っている川に戻ってきたような感覚でありながら、あえて最も冷たく速い、そして激しい流れのなかに飛び込むことを選んだような日々だった。学ぶべきことは山積みだったが、ありがたいことに忍耐強く素晴らしいチームに恵まれた。その多くは、数年前から共に仕事をしてきた大切な仲間たちだ。

 これまでは“編集長からの手紙”のような形での発信は控えめにしてきたが、今年はチームが成長し、我々が愛してやまない活動をさらに強化し、定義づける機会となった。チームにティム・ジェフリーズとアンディ・ホフマンを迎えられたことは、僕にとってこの上ない喜びである。(2025年の)年初に加わったティムは、HODINKEEの副編集長として不可欠な存在となった。また、時計業界のベテランであるアンディは、シニア ビジネス エディターとして業界の深掘りレポートを担当し、昨年9月にはポッドキャスト番組『The Business of Watches Podcast』を立ち上げた。

hodinkee magazine

 HODINKEE Magazineにとっても大きな1年となった。マライカ・クロフォードがエディトリアル ディレクターに就任し、誌面上、過去最高とも言える2冊を発行した。HODINKEEの才能あふれるクリエイティブ ディレクター、マット・トンプソンと密に連携した直近の数号は、この業界の広大な可能性をスタイル、素晴らしいビジュアル、そして深い情熱とともに浮き彫りにしたと感じている。ぜひこちらからチェックして欲しい。

 Watches & WondersからUBS House of Craft、関税の問題、デスククロック、ランドドゥエラー、ステンレススティール製のヒストリーク・222、RD#5、そして私のお気に入りの時計たち。あらゆるイベントに彩られた、楽しくも“複雑”な1年だった。読者の皆さん、HODINKEEチーム一同を代表して、この旅を共にしてくれたことに心から感謝する。


さて…2026年は? キーワードは深さ、つながり、価値

 僕から見れば、2026年は時計を愛する心と愛好家自身にとって重要な年になるだろう。インターネット、特にソーシャルメディアによって、時計の世界は巨大でぼんやりとしていて、高度に洗練されてはいるものの、どこか人間味に欠ける場所になってしまった。しかし我々の多くが時計に引かれるのは、少なくともその理由の一部に、ほかの愛好家との個人的なつながりがあるからだと信じている。本物であることが共感を生み、コロナ禍による過度な熱狂がようやく沈静化していくなかで、時計愛好家のみならずより広い層にとっても、そのストーリーが本当に価値があるかどうかが、ブランドや時計の真価を定義することになるだろう。数年後、我々はこの数年間を、映画マニアが2011年のアカデミー賞を振り返るような、そんな特別な感覚で思い出すかもしれない(気になる方はぜひググって欲しい)。

 話が逸れる前に本題に戻すと、2026年は愛好家たちがより一層、厳しい目を持つようになる年だと感じている。特にショールームでの象の置物(編注;見て見ぬふりをされている大きな問題)、つまり価格設定についてだ。現実問題として、あらゆるカテゴリーの主要ブランドがここ数年(時には数十年)にわたって価格を引き上げ続けてきた結果、時計はますます高価なものになった。コレクターたちが、自分たちの手の届く範囲を超えたと感じるブランドを切り捨て続けていくなかで、もはや価格の妥当性という概念自体が通用しなくなるかもしれない。

 いわゆるマイクロブランドの話であろうと、大文字の“I”で始まる独立系ブランドの話であろうと、(マクロな視点で見れば)関係ないと僕は考えている。ゼロの数は相対的なものだが、継続的な興味、関わり、そして信頼関係の構築に変わりはない。これはきわめてエキサイティングな状況であり、僕が20年近く前にこの世界に入ったときに感じたような、幅広い視点から情熱を傾けるにふさわしい舞台だと感じている。

 コアな愛好家たちは深さ、つながり、そして価値を求めるようになるだろう。それは単に時計の価格に対する価値だけでなく、時計界から生まれるストーリーの価値でもある。自分たちに目を向けてみれば、特定の記事や動画、ポッドキャストに費やす時間に対して、それに見合う価値があるかどうかが、より厳しく問われるようになるということだ。これもまた、よい変化だと僕は捉えている。

 HODINKEEにとって、そしてこの記事を読んでいる皆さんにとって、それはいくつかの具体的な形となって現れる。まず、ほかでは決して見られないようなストーリーや写真に引き続き注力する。注目すべき時計への徹底的な調査、詳細な年表を紐解くReference Points、圧倒的な情報量のPhoto Reports、専門性の高い業界レポート、そしてTalking Watchesだ。昨年、我々はTalking Watchesの新シーズンの準備に多くの時間を費やしてきた。その第1エピソードが、今月後半にいよいよ公開される。ネタバレはしたくないので、ここまでお待たせした皆さんの忍耐に、まずは感謝を伝えさせて欲しい。

 もちろん話題の新作やムーンスウォッチ、いくつかのデスククロック(時にはデスクの上にある時計も)についてもカバーしていく。しかし単なる新作紹介のIntroducing記事は減り、その代わりにより深く個性的で、より多くのポッドキャストや動画をお届けすることになっても驚かないで欲しい。

 Talking Watchesの復活と並行して、アンディ・ホフマン氏によるThe Business of Watches Podcastも今月から週刊配信を開始するので、もしまだ登録していないなら、ぜひチェックして欲しい。アンディはイラリア・レスタ(Ilaria Resta)氏ジョージ・カーン(Georges Kern)氏シルヴァン・ベルネロン(Sylvain Berneron)氏などとの魅力的な対談に続き、今後も素晴らしいゲストを予定している。

 2026年はサイト上はもちろん、InstagramYouTube、そしてHODINKEEアプリ(iOS/Android)でも、さらなるコンテンツの拡充を期待して欲しい。“HODINKEE Radioを復活させて欲しい”、“あの時計関係者とコラボして欲しい”といったリクエストはある? あればぜひ、コメント欄で教えて欲しい。

 最後に、もっと多くの皆さんと直接会いしたいと考えている。ただ時計を愛する者同士として、同じ空間と時間を共有するために。パンデミック以前は、もっと頻繁にこうした機会があった。今ではウォッチズ・オブ・スイス(Watches of Switzerland)とのパートナーシップにより、コミュニティイベントの開催がかつてないほど容易になった。詳細は近日中にお知らせするが、ニューヨークだけでなく、より多くの場所でカジュアルな愛好家向けイベントを企画している。

 以上が、時計界にとって激動の2025年を経て導き出した、2026年のプランだ。我々は楽しみながら、実験を繰り返し、時には失敗もするだろう。しかしそのすべては我々が愛する時計について、皆さんにおもしろく有益で、楽しんでもらえるストーリーをお届けするための道のりなのだ。