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2025年へとカレンダーが切り替わった時点で、時計業界にとってこの年が重要な1年になることは明らかでした。大きなアニバーサリーがその空気を決定づけたのです。ヴァシュロン・コンスタンタンは270周年を迎え、ヒストリーク 222の復活から、ルーヴル美術館でラ・ケット・デュ・タンまで多岐にわたる発表を展開。ブレゲも250周年できわめて忙しい年となり、おそらく最後に最高の切り札として、このリストに入るある1本を用意していました。そしてオーデマ ピゲは150周年を祝い、現代史のなかでもっとも技術的に野心的なリリースのいくつかを披露しました。アニバーサリー以外にもヘッドラインは途切れず、ロレックスのテスティモニーであるロジャー・フェデラー(Roger Federer)氏が、Watches & Wondersの数日前にインスタグラムでフォンデュを囲みながらランドドゥエラーを匂わせたこと、タグ・ホイヤーがF1のタイトルスポンサーとしての役割を取り戻したこと(そしてフォーミュラ1を再リリースしたこと)、そのほかにもまだまだあります。
1年の終わりが近づく今、振り返るのに自然なタイミングだと感じられます。そこで我々は編集部に、今年を振り返り、混戦のなかで本当に際立っていた時計を挙げてもらいました。見てのとおり、選択は実に多彩です。大型のリリースもあれば、よりニッチなモデルもあり、そのあいだのあらゆるところに散らばっています。これは2025年の時計界をかなり正確に切り取ったスナップショットのように思えます。腰を落ち着けて、我々と一緒に振り返りましょう。2026年は気づけばすぐそこです。
ベン・クライマー―ロレックス オイスターパーペチュアル 36mm(ベージュ)、パテック フィリップ Ref.6196P、A.ランゲ&ゾーネ ハニーゴールド製オデュッセウス
本当に1歩引いて考えてみると、2025年はとんでもない大当たりが市場に投下された年であった。私にとっての“マジかよ”リストの頂点はオーデマ ピゲのRD#5と、年の真ん中あたりにヴァシュロンがやったことのほぼすべてである。だが、それらは高価であり(追伸:小売価格の時計がどうなってしまったのかについて、我々はコラムを1本書くべきではないか?)、このリストに選ぶには、私にとって単純に予算オーバーである。それに、どんなリストでも最高で最も技術的な時計を選ぶのは、相棒のマークに任せれば間違いない。だから私は、実際に買うであろう数本と、すでに買った1本を挙げることにする。
A.ランゲ&ゾーネ ハニーゴールド製オデュッセウス。
先週私のリールを見たなら、私はすでにA.ランゲ&ゾーネのハニーゴールド製オデュッセウスを所有していて、文字どおりこれでもかというほど着け倒していることを知っているだろう。見た瞬間、絶対に手に入れねばならないと確信した。ランゲの品質に、ロイヤル オークやノーチラスがこれ以上ないほど上手くやっている、あのちょっとした“驚き”感が加わっているのだ。なぜならこの段階になると、少なくとも私にとって時計は、何よりもまず楽しむためのものでもあるからだ。もっとも現実として、私が時計メーカーとしてのランゲをどれほど愛しているかは周知のとおりだが、ここしばらく、ほぼ毎日着けられる1本がなかった。そしてスティール(SS)製のオデュッセウスは、私が名乗りを上げたくなるような響き方をしなかった。だがハニーゴールドは? ブラウンのダイヤルで、これ以上私らしいものはない。そしてうれしいことに、ランゲも同意してくれたようで、この先長い付き合いになりそうだ。
パテック フィリップ Ref.6196P。
記事を読んだだろう。私がどう感じているかもわかっているはずだ。パテック フィリップ Ref.6196Pはスリムウォッチのカテゴリーにおいて彼らが久しぶりに成し遂げた最高の仕事であり、いつかぜひ手に入れたい時計である。だが認めざるを得ない。最近、ハドソンヤーズのWatches of Switzerlandで、響をあおりつつ夕食前の試着会を仲間たち(マーク、タンタン、ジェームズ)とやったのだが、そこでRef.6196PをRef.5226Gと連続で着け比べたところ、その夜に限っては酒のせいだったのか、あるいはジェームズ・ステイシーおなじみの“タフガイ”的影響なのか、Ref.6196よりも自動巻きのほうを選んでいたと思う。なぜそうなるのかはうまく言えないが、およそ5万7000ドル(消費抜き/日本円で約890万円)が、たとえプラチナ製のパテック フィリップであったとしても、きわめてシンプルな時計に対しては途方もない金額だとは言っておきたい。いつか買うか? 恐らく価格がもう少しだけ安ければ、私の名前はすでにリストに載っていただろう。
ロレックス オイスターパーペチュアル 36mm、ベージュ。
36mmこそ、ロレックスにとって最高のサイズである。そういうものだ。ベージュは本当にいい色で、私はよく身につけている。そしてWatches & Wondersにおけるロレックスのブースという神聖な空間で、36mmでベージュのオイスターパーペチュアルを初めて見たとき、私は“うん、これが俺の新しいデイリーだ”と心の中で漏らした。ロレックスの人たちに私のデイリーカー(そう、ベージュのタイカン クロス ツーリスモだ)を見せた瞬間、彼らも同意した。まだ手配までは至っていないが、この時計は現代ロレックスのよさがすべて詰まっていて、いつになるにせよ、手に入れる日が待ちきれない。
ジェームズ・ステーシー―CWC CWN1、ノモス クラブスポーツ ネオマティック ワールドタイマー、ジン 613St UTC、ドクサ サブ 250T GMT、シチズン プロマスター アクアランド 40周年記念モデル、アーケン アルテラム
2025年は本当に目まぐるしかった。HODINKEEの編集長としての最初の1年を過ごし、息子が誕生、そして今振り返ると、僕の心の奥底で愛してやまない時計にとって素晴らしい年でもあった。2025年の僕の最初、そしておそらくお気に入りの時計は、英国の時計会社CWCと、僕が友人のジェイソン・ヒートン(Jason Heaton)氏と共に(ほぼ)10年間ホストを務めてきたポッドキャスト『ザ・グレイ・ナトー』による、リミテッドエディションのコラボである。我々が初めて試みたコラボウォッチであり、番組に紐づくプライベートなオンラインコミュニティのメンバーに向けてのみ提供された。
CWC CWN1。
CWCと取り組むにあたって我々は、すでに素晴らしい時計であるロイヤル ネイビー ダイバーに、特定のひねりを加えたかった。そして結果は、グレード5チタン製で(チューダー ぺラゴス FXDのような)チャネルラグを備え、モナン風のケースを採用した時計となった。サイズは直径41.5×厚さ12.2、ラグ・トゥ・ラグ47.6mmで、防水性能は300mである。ソード針、最小限のダイヤル表記、そして12時間ベゼルを備えて機能的であり、手首ではほとんど重さを感じない。さらに年差10秒という高精度のETA製クォーツで駆動し、ほかの時計を合わせる基準にもできるタイプの時計だ。もし興味があれば、CWCはのちに同等スペックのダイバーズウォッチもリリースしている。
完全なマニアとして、僕はいつも頭のなかで時計を“設計”し、古いデザインにも新しいデザインにも、手直しや調整をあれこれ考えている。CWCと、それを現実でやることができた。確かにかなりニッチな話だが、これは僕にとってもニッチであり、着けるのが楽しい。
ノモス クラブスポーツ ネオマティック ワールドタイマー。
次は、Watches & Wondersで発表された3本で、いずれも少なくとももうひとつのタイムゾーンを追えるという共通点がある。最初の1本は2025年のお気に入りのひとつであるだけでなく、今やあるブランド全体のなかでも僕のいちばんのお気に入りとなった、ノモスのクラブ スポーツ ネオマティック ワールドタイマーである。会場で8色展開として発表されたこの時計を見た瞬間、僕は手首に載せねばならないと確信した。運よく“グレイシャー”を手に入れ、9月に届いて以来ずっと身に着けっぱなしだ。以来ストラップを替えたり、変なブレスレットを掘り出しては試したりしている。
サイズ感(驚くほど薄い)と、特にシティリングのダイヤルの奥行きがたまらない。僕は長いあいだノモスのファンであり、ブランドのスタイル、プロポーション、色使い、そして適切な機構がちょうど揃う組み合わせを待っていたのだ。淡いブルーは退屈にならずに万能で、ワールドタイム機能はプッシュボタンのカチッという作動で実装できる楽しさも含めて実用的である。この秋、ロンドンとスイスへ何度か旅をしたが、いつもグレイシャーが手首にあった。いい1本だ。
ドクサ サブ 250T GMT。
ノモスに続くのは、きわめて“私らしい”2本である。ドクサ サブ 250T GMTと、多芸なジン 613St UTCだ。ドクサは私がすでに所有して愛用しているサブ 200Tに、風変わりなGMT針と外周リングを加えたもので(それははるかに大きい750T GMTのデザインを想起させる)。そしてジンはダイブクロノグラフにGMT機能を加えることで、同ブランドが得意とする要素の複数を単一の時計にまとめ上げている。
SS製で直径41mm×厚さ15mm(機構を考えれば)という仕様であり、嫌う理由はまったくないだろう。クラシックなEZMのスタイリング、幽玄な第2タイムゾーン表示、60分積算計のインダイヤル(しかも経過時間ベゼルもある)を得られる。僕はこの時計について大々的に記事を書くべきだったし、来年それを埋め合わせるつもりだ。なんという時計だ。
ジン 613 UTC。
次は、この夏ほとんど手首から離れなかった時計、シチズン アクアランド 40周年記念モデルである。僕は数年前に、このモデルの夜光が充填されたダイヤル仕様のものをすでに持っているので、結局のところ別のカラーバリエーションにすぎない。だが1985年仕様は、とにかく最高に楽しい。僕は風変わりなアナデジのスポーツウォッチを永遠に愛し続けるだろうし、アクアランドという形式が長く続いてきたことは、この領域におけるアイコンであることを示している。最近のHODINKEE Magazineにも載せた。これまで出会ったなかで、真に巨大でありながらもっとも着け心地のよい時計であり、手首の上で特別で珍しく、そして役に立つという感覚をいつも両立させてくれる。3本目が必要になるかもしれない。
シチズン プロマスター アクアランド 40周年記念モデル。
最後はノモスやCWCと同様、厳密には販売されているわけではない時計で締めくくろう。僕のアーケン アルテラム スピークイージー バンクーバー エディション(Arken Alterum Speakeasy Vancouver Edition)である。アーケンはイングランドの小さなブランドで、マイクロブランドという絶えず楽しい領域のなかでも、急速に僕のお気に入りのひとつになった。
アーケン アルテラム スピークイージー バンクーバー エディション。
アルテラムは2023年からあらゆる形態で存在しており、デュアルタイムを備える40mmのトラベルウォッチで、厚さは13mm、チタン製ケース、改良型ミヨタ 9015を使用し、価格は1000ドル(日本円で約15万6000円)以下である。このダークグリーン/ブラックのセラコート仕様は、ブランドのスピークイージープログラムから生まれた。そこではオーナー(ケン・ラム/Ken Lam氏)が、特定のイベントやテーマのために特別なカラーバリエーションを作り、手に入れるには基本的に本人に連絡して頼む必要がある。この個体は、第1回バンクーバー タイムピース・ショーのために作られた。僕はバンクーバーもアルテラムも好きなので、この仕様が存在すると知ったとき、迷う理由はなかった。デュアルのam/pm表示によってふたつのタイムゾーンを追え、ラバーストラップでの着用感も素晴らしい。
言ったとおり、2025年は目まぐるしかった。もし戻って何か変えられるなら、上で挙げたものを含め、もっと多くの時計について書いていただろう。来年の課題ということだと思う。
マーク・カウズラリッチ―オーデマ ピゲ ロイヤル オーク RD#5、フェルディナント・ベルトゥー ネソンス ドゥンヌ モントル 3 、ロジャー・スミス シリーズ6、ウルバン・ヤーゲンセン UJ-1、ロレックス ランドドゥエラー、ブレゲ エクスペリメンタル 1
終わりのない新作リリースの洪水に追いつくのは、ほとんど圧倒されそうになる。私だけかもしれないが、今年はこれまで以上に多く感じられた。だが埋もれてしまうどころか、雑音を本当に突き抜けてきたのは技術的達成だけであった。早い段階で、オーデマ ピゲが新たなCal.7138を発表した。これはリューズだけで操作でき、前にも後ろにも調整できるパーペチュアルカレンダーであり、これが今年の基調を決めた。そして振り返れば、それは今年の残りの期間に私が何を見ていたのかを枠づけたのかもしれない。
オーデマ ピゲ RD#5。
今年もっとも技術的に印象的な時計(あるいは総合的にもっとも印象的な時計)の勝者を選ぶのは難しいが、オーデマ ピゲは有力な候補だ。だがそれはパーペチュアルカレンダーではない。私がショーをさらったと思ったのは、最後に研究、開発された時計であるRD#5だ。直径39mm×厚さ8.1mmのジャンボケースのロイヤル オークは、元からほとんど完璧な時計である。そこにトゥールビヨンとフライバッククロノグラフを追加するなど、信じがたいほど印象的だ。
だが、彼らがそれをどう実現したかはクロノグラフを生業にしている人々でさえ衝撃を受けるほど、ある意味で天才的だった。クロノグラフは多くの意味で“解決済み”の複雑機構であり、これ以上改良するのがほぼ不可能な存在である。垂直に動く水平式クラッチ、レトログラードのラック、全体としての異形でスケルトン化されたデザイン。すべてが新しく、驚きに満ちていた。セリタのイノベーション&マーケティング ディレクターであるセバスチャン・シャルモンテ(Sébastien Chalmountet)氏は、我々のハンズオンのコメント欄でこう言い表した。「今日、クロノグラフの分野で何か新しいことを試みるのは、勇気ある行為です」と。
ブレゲ エクスペリメンタル 1。
そしてブランドにとって驚異的だった1年の終盤に、ブレゲは我々に、これらすべてが脱進機なしでは成り立たないことを思い出させた。スイスレバー脱進機が普及したことで、脱進機もまた時計製造における別の“解決済みの課題”だと広く考えられているが、それでも(過去も現在も)最高峰の時計師たちが改良を試みるのを止めてはいない。より効率的に高精度に摩耗を減らし、寿命を伸ばす。脱進機はまだ改善できるのだ。
そしてブレゲが、エクスペリメンタル 1で10Hz(7万2000振動/時)で振動するトゥールビヨンを備えた磁気脱進機構を発表したことで、ブレゲは今後100年にわたって脱進機がどう機能し得るかを、根本から変えてしまったのかもしれない。もし本当にブレゲがこれを、より商業的に成立し、より手の届く時計製造(シンプルな3針時計やクロノグラフなど)へと落とし込めるなら、ウォッチメイキングはそのものを変革する可能性を秘めている。だが、摩擦という問いに取り組んだのはブレゲだけではなかった。そして、ブレゲが長年追い求めてきたナチュラルエスケープメントを思えば、この戦いに参入したこと自体は最も意外というわけでもなかった。
ロレックス ランドドゥエラー。
ロレックスが、スイスレバーを廃したシリコンベースのダイレクトインパルス脱進機を発表した事実は衝撃的であった。ランドドゥエラーの奇妙なデザイン言語に視線が集まる一方で、世界でもっとも歩みが遅く、緻密で、しかも巨大な垂直統合型の時計ブランドが、これほど革命的なことをやってのけたことに驚いた者は多い。いや、これはナチュラルエスケープメントではない(テンプに直接インパルスを与えるわけではないからだ)。それでも、将来ロレックスにとっての基盤となり得る可能性を秘めた技術ではある。
ロジャー・スミス シリーズ6。
脱進機の話において、ロジャー・スミスを忘れるわけにはいかない。そして同ブランドは今年、6年ぶりとなる新作、シリーズ6を発表した。これは英国のクラフツマンシップの美しい結晶であるが、師であるジョージ・ダニエルズ(George Daniel)のオリジナルから進化した単一ホイールの設計を踏まえつつ、コーアクシャル脱進機を完成へ近づけようとするスミスの継続的な探求を浮き彫りにしている。来年はシリーズ7も登場すると見てよいだろう。
フェルディナント・ベルトゥー ネソンス ドゥンヌ モントル 3 。
今年私を驚かせた最後の2本は、ブレゲのエクスペリメンタル 1と定力機構を持つという点で共通している。精度における大きな課題のひとつは、パワーリザーブが減るにつれて振り角が落ちることだ。ブレゲには、磁気脱進機構の革命的性質ゆえにそうした問題はない。この2本のうち最初の1本が、フェルディナント・ベルトゥーのネソンス ドゥンヌ モントル 3である。これは十数もの理由で印象的だが、その大半は、今年作られた時計のなかでも屈指の美しさであり、しかも完全に手作業で作られているという事実に結びついている。画像を見れば、ほとんど信じられないほどだ。しかしCADやCNCマシンがあっても製作がきわめて困難な定力のフュゼ・チェーン機構を盛り込んだことは、ほかのブランドにはまず真似できない誇示であった。
ウルバン・ヤーゲンセン UJ-1。
最後は、ウルバン・ヤーゲンセンのUJ-1である。幾度目かのブランド再始動が大いに期待されていたが、それは失望させなかった。盛大な演出、ティモシー・シャラメ(Timothée Chalamet)氏という意外なアンバサダーの起用、そして何より技術力の高さがあった。私は、ウルバン・ヤーゲンセンのために作られ(カリ・ヴティライネン/Kari Voutilainen氏が仕上げた)デレク・プラット(Derek Pratt)の懐中時計、“オーバル”の大ファンだが、あの時計を縮小し、高い装着性を持つ腕時計にするなど、想像すらしていなかった。まったくあり得ないと思っていたのだ。
トゥールビヨンケージそのものに定力機構を内蔵したトゥールビヨンの可能性は、アブラアン-ルイ・ブレゲを何週間も眠れなくさせたに違いない。これらのどの時計も、10年前であれば時計師たちの度肝を抜いていただろう。それが同じ1年にすべてそろったという事実は、我々が本当に技術的な時計製造の黄金時代にいることを示している。
マライカ・クロフォード―オーデマ ピゲ ロイヤル オーク パーペチュアルカレンダー 38mm、ルイ・ヴィトン モントレー、シャネル J12 BLEU ダイヤモンド トゥールビヨン
年の終わりごとに、我々は少し考える時間を得て、時計に対するハイパーフィクセーションに積もった埃を落とす。ランドドゥエラーやRD#5の騒音がいかに大きかろうと、私は最も勢いよく着地したものよりも、ラグジュアリー産業の横暴な要求のなかで踏ん張りきった時計により引かれる。爆発的に反応するのではなく、静かに意図されていたと感じられるものだ。明確な視点を持ち、たとえその視点が最もわかりやすいものでも儲かるものでもなかったとしても、節度あるプロポーションで設計された時計である。
ルイ・ヴィトン モントレー。
多くのヘリテージブランドが自らの存在を過剰に説明せずにはいられなかった1年に、ルイ・ヴィトン モントレーは、クリーンでグラフィックな赤・白・青のエナメルダイヤルと、滑らかで光輪のようなゴールドケースを携えて現れ、39mmというサイズのなかで完全に自信に満ちていた。もちろん、オリジナルのモントレーがガエ・アウレンティ(Gae Aulenti)という真のデザインの神格によって生み出されたことも助けになっている。彼女の影響は、真に文化的な重みを伴っている。ルイ・ヴィトンは長いあいだ、偉大なデザイナーと協業する価値を理解してきた。さらに重要なのは、それを薄めるのではなく、尊重し維持することを理解している点だ。モントレーはその哲学の延長のように感じられ、予測可能なノスタルジーの再現ではなく、今日改めて主張するに足る真剣なデザインとして扱われている。コレクター向けに少数生産され(ただし価格は高いが)、この時計は自らのニッチな魅力を完全に理解している。
そのオリジナルに宿っていた野心は、文脈のなかでも重要だ。モントレーが登場したのは1980年代であり、多くのファッションハウスがしばしば大衆向けの製造提携を通じて、より低価格帯の時計へと自社名をライセンスすることに忙しかった時代である。そこから外れ、アウレンティのようなデザイナーと組み、高級ラグジュアリーの価格帯で、複雑で型破りなものを作ることを選んだのは、それ自体がひとつの声明であった。さらに重要だったのはルイ・ヴィトンが従来型のライセンスモデルを追うのではなく、IWCと組む決断をしたことだ。その結果生まれたのは野心的で不完全なクォーツウォッチのペアであり、議論の余地はあるが、おそらく時代を先取りしすぎていた。今見ると、小石のようなフォルム、12時位置のリューズ、そして初期の素材実験は誤算というより、カルト的地位へと熟成した希有な寄り道として解読できる。プレイブックを再び走らせるにふさわしい、彼らの歴史の一場面なのである。
オーデマ ピゲ ロイヤル オーク パーペチュアルカレンダー 38mm。
2025年は大胆なリスクテイクや、大きな美的転換に特徴づけられた年ではなかった。むしろ、問題なく受け入れられるアイデアにしがみつく業界と、熱心な愛好家の嗜好に合わせて身を曲げ、時にねじ曲げることさえ厭わない姿勢が露わになった年であった。
では、新しい時計は時計業界全体に対する我々の見方を変え得るのか? それは見かけ以上に複雑な問いである。私のお気に入りはどれも、地殻変動級のコンセプトを提示してはいない。とはいえ、38mmのオーデマ ピゲ ロイヤル オーク パーペチュアルカレンダーが、私のなかで上位に位置づけられたのはより個人的な理由による。
私は、女性コレクターや愛好家を過小評価し、小径ケースや装飾的な“ひとひねり”を提示するだけで、本当のデザイン上の配慮をしない業界の癖について声を上げてきた。この時計は現実に即した、本物の変化に感じられた。単にサイズが小さいのではない。しっかりとプロポーションが取れているのだ。注意深くスケールされ、機械的にも本格的で、ジェンダーを越えて着けられる。それはまた、私が史上でも特に好きなパーペチュアルカレンダーのひとつである、1990年代のロイヤル オーク パーペチュアルカレンダー Ref.25686を想起させる。これは、ブランドが意図すれば、エレガンスと複雑機構が常にオーデマ ピゲで共存し得たという証左である。その感性が38mmケースで戻ってきたことはまさに進歩に感じられ、しかも完全に新しいキャリバーの導入がそれを裏打ちしていた。
シャネル J12 BLEU ダイヤモンド トゥールビヨン。
そしてシャネルである。具体的にはJ12 BLEU ダイヤモンド トゥールビヨンだ。シャネルはモダニティの原理の上に築かれたブランドであり、女性を締めつける服から解放し、20世紀初頭のスピードと新しさへの欲求を映し出すスポーツウェアの形を提示してきた。シャネルは基本的に男性を追いかけてこなかった。私はその点を尊重している。ファレル、スニーカー、レザーグッズなどと時折戯れてはきたが、男性の財布を狙った持続的な攻勢を仕掛けたことはない。だが、皮肉なしに男性がシャネルの世界に入る方法がひとつだけ、常にあった。それは時計だ。1999年に登場したJ12は、最初からファッション主導でユニセックスだった。たとえ最初に受け入れたのが女性だったとしてもだ。
新しいブルー、そう、ブルーではなくBLUEだが、それは私のシャネルの時計への親近感をさらに深めた。マットなブルーのセラミックケースとブレスレットは、ラ・ショー・ド・フォンにあるシャネルのマニュファクチュールで開発に5年を要し、その成果ははっきりと表れている。セラミックは、シャネルが最初から一貫して追求し、決して捨てなかった素材であり、J12 BLUEは数十年にわたる実験の結実のように感じられる。誰もが魅了されるモデルもあるが、私が引かれるのはJ12 BLEU ダイヤモンド トゥールビヨンである。コレクションのクラウンジュエルであり、ダイヤモンドをセッティングしたケージを持つフライングトゥールビヨンを、サファイアクリスタル風防のダイヤル越しに見せる。きわめて控えめだ。なお、J12 BLEUが登場した途端、オーデマ ピゲのセラミックブルーが急に数段濃くなった。たぶん、うれしい偶然だろう。
タンタン・ワン―MB&F LM101 EVO、ブラックエナメル仕様のA.ランゲ&ゾーネ 1815 トゥールビヨン、オーデマ ピゲ ロイヤル オーク RD#5、ヴァシュロン・コンスタンタン ラ・ケットゥ・デュ・タン オートマトン搭載クロック
リリース数が圧倒的に多く感じられた1年のなかで、私の目には、真に印象的なウォッチメイキングとデザインとして際立ったものがいくつかあった。おそらく、ここ数年のより均質化された嗜好のトレンドから回復し、マキシマリストな時計製造が再び盛り返してきたことは、刺激的な感覚なのかもしれない。だから今年、私の夢のクリスマスショッピングリストに載ったお気に入りは、息を飲むほど素晴らしいものばかりであった。
MB&F LM101 EVO。
私の選択のなかで最も複雑でないものから始めると、それはこの夏開催されたジュネーブ・ウォッチ・デイズで発表されたMB&F LM101 EVOだ。突飛なウォッチメイキングで知られるブランドのLM101 EVOをひと目見れば、最もシンプルな時計でありながらリスクと節度の驚くべきバランスを実現していることがわかる。LM101は基本的には時表示のみの時計に対する魅力的な解釈と、あの大きく宙に浮いたテンプに焦点を当てた点で、いつも私を引きつけてきた。しかし新しいEVOの言語はクラシックモデルをどういうわけか上回り、より現代的で流麗なシルエットを与えている。
手首ではきわめて優れた存在感があり、クラシックモデル以上に着けやすくさえ感じられ、過剰に偏ることなく、完全に考え抜かれたデザインオブジェクトのようだ。さらにEVOの改良の多くが防水性と耐衝撃性に関わっているという事実を加えれば、これはあまりにもよすぎる。
A.ランゲ&ゾーネ 1815 トゥールビヨン。
デザイン思想としてはおそらく正反対だが、今年のA.ランゲ&ゾーネによるプラチナ製の1815 トゥールビヨンは、私にとってまさに心臓が止まるカテゴリーの時計である。現時点でも最高の1815 トゥールビヨンの実装のひとつであり、ゼロリセットとハック機能を備えたトゥールビヨンという技術的魔術に、自社製の息をのむほど美しいブラックのグラン・フー エナメルダイヤルが組み合わさるのは完璧なペアリングだ。確かにランゲは禁欲的なデザイン言語で知られることが多いが、明るいプラチナと深く艶やかなブラックエナメルの強烈なコントラストは、圧倒的な存在感を放つ。特定の角度では視認性に小さな不満があるものの、その重厚さで気にならない。これこそランゲの真骨頂であり、目立たずに潜り込みながら、マニアを完全に狂わせる時計を作るのである。
オーデマ ピゲ RD#5。
クロノグラフに関して言えば、ブランドがこの複雑機構をゼロから完全に再構想したものを発表するのは日常茶飯事ではない。オーデマ ピゲはこの秋、RD#5で衝撃的な発表を行った。ジャンボケースに、新しい超薄型クロノグラフの構造を収め、さらにフライングトゥールビヨンまで組み合わせたのだ。まったくもって顎が外れるレベルであり、新しいラック&ピニオンベースの構造は視覚的にもかなり心地よい。私は幸運にもこれを何度か見ることができたし、同僚のマークも同様であるため、彼のリストにも私のリストにも入ったのも驚くことではない。こうした時計はブランドが今なお保持している技術力がどれほどのものかを、我々全員に思い出させてくれる。
ヴァシュロン・コンスタンタン ラ・ケット・デュ・タン。
最後の推しは、腕時計ですらない。誰かひとりが露骨に条件をかいくぐろうとするのは、Editor's Picksの定番である。実際にはクロックで、ヴァシュロン・コンスタンタンのラ・ケット・デュ・タンだ。実物でもオンラインでも6293個の機械部品と、その上に盛られた装飾仕事のすべてによって、圧倒されるほど複雑な作品である。これは間違いなく今年(あるいは数年単位で見ても)の最もマキシマリストな創作であり、金に糸目をつけない精神と、ヴァシュロンだけでなくレペ、そしてオートマタの神童フランソワ・ジュノー(François Junod)氏の才能を結びつけている。詳細に踏み込むなら私は自分の詳細記事へと案内したいところだが、ラ・ケット・デュ・タンをひと目見れば、これが時計製作の頂点であることがわかるはずだ。
アンディ・ホフマン―コロキウム プロジェクト 02、GMT搭載のミン オデッセイ 37.11(あるいは実際にはどのミンでも)に装着したミン ポリメッシュストラップ、デニソン ALD デュアルタイム、SS製のヴァシュロン・コンスタンタン ヒストリーク 222
ジュネーブ旧市街のグラン・リュは人であふれていた。夏の終わりに、レジェップ・レジェピとアクリヴィアの面々が、アトリエ初の時計製作見習いの受け入れと、若い会社による継続的な研修プログラムの開始を記念して、数百人がある夜に立ち寄れるよう招いていたのだ。ジュネーブ・ウォッチ・デイズの真っ最中でもあり、時計界の錚々たる顔ぶれがそろっていた。多くのゲストが石畳の通りへとあふれ出し、近況を語り噂話をし、そしてもちろん時計の話をしていた。時計観察の楽園であり、私はホストブランドや時計師の作品に加えて、パテック、オーデマ ピゲ、グルーベル・フォルセイを1、2本、そしてユニークなカルティエやF.P.ジュルヌを数多く目にした。ジュルヌがとにかく多かった。
コロキウム プロジェクト 02。
だが、その夜に私の脳内にほかのどれよりも食い込んだ時計が1本あった。通りの向かいの店の壁にもたれていたコロキウムというマイクロブランドを支える3人組のひとり、アムル・シンディ(Amr Sindi)氏がポケットに手を入れ、プロトタイプを取り出したのだ。それはほどなくしてコロキウム プロジェクト 02となるものであり、私はその場でこれを買うと決めた。
異例のダイカスト法で形成されたモノブロックのSS製ケースは工業的で無骨、そして何にでも備えられそうに感じた。だがダイヤルと、その背の高い円筒形サファイアクリスタル風防を見た瞬間、私は釘づけになった。何なんだこれは? 67枚のプレートが積み重なり、プロジェクト 02は3Dの地形図と、手首の上の小さな建築群の中間のように見えた。
「これ、フル夜光じゃないよね?」と私は、がっかりするだろうと思いながら尋ねた。「フル夜光ダイヤルだよ」とシンディ氏は言った。よし、決まりだ。
伸縮性のあるデラグスのフック&ループストラップ(スポーティなカーキグリーン)でしっかり快適に固定され、私はこれをどこへでも着けている。ドバイ ウォッチ ウィークから週末のハイキング、コープへ食料品の買い出しに走るときまでだ。手首に目をやったとき、いや最近ではむしろ手首を見つめることが多いのだが、そのたびに驚きと好奇心を掻き立てられる。求められるのはそれで十分である。
GMT搭載のミン オデッセイ 37.11ではなく、別の時計に装着されたミン ポリメッシュストラップ。
さらに数日後、パキ地区のムーディなイーストウェスト・ホテルの薄暗い部屋で、別の畏敬の瞬間が訪れた。いくつかの今後の新作プレビューで我々を唸らせたあと、ホロロジャー ミン(Horologer Ming)の共同創業者でクリエイティブ責任者のン・テイン(Ming Thein)氏が腕時計を外し、同僚のマーク・カウズラリッチと私に手渡した。正直、何の時計だったか覚えていない。というのも、そのブレスレットは私がそれまで見たことも触れたこともないものだったからだ。フルチタンで3Dプリント。ミンが今“ポリメッシュ”と呼ぶものだった。私にとって、真の驚きと喜びの瞬間であった。
このブレスレットは布製ストラップのように垂れ、布のように感じるのに金属であり、3Dプリントでピンもネジも使わずに、チタン粉末を融合して作られている。しかも強靭だ。ミンによれば、テストでは先にバネ棒が破損するまでストラップにまったく弱点は見られなかったという。価格は1500スイスフラン(日本円で約29万6000円)と安くはないが、それでも今年私が見て体験した時計製作のなかでも、最も興味深く、そして革新的と言ってよいもののひとつである。私にとって、これこそが本質だ。既存のプロダクトやカテゴリーを新しい方法で捉え、作り、改善することである。
たとえ地味なブレスレットであっても、これはまた、ホロロジャー ミンという会社が何であり、時計コミュニティにおいてどのような役割を担うようなりつつあるのかについても考えさせた。私はミンを単なる時計ブランドではなく、時計に焦点を当てたデザイン、プロダクト、そしてイノベーションの会社として見るようになっている。どうか、これからも我々を驚かせ、引きつけて欲しい。
デニソン ALD デュアルタイム。
次は、ただ楽しくてクールな1本だ。私は、ストーンダイヤルを持つ手ごろでドレッシーなデザイン志向の時計というニッチを埋める賢い方法として、デニソンの復活を元から評価していた。だが、ALD デュアルタイムの発表で、すべてが腑に落ちた。痛いほどレトロクールでグラマラスであり、エマニュエル・ギュエ(Emmanuel Gueit)氏によるデザインの信頼性と来歴まで付いてくる。この時計は生まれ変わったデニソンが定着するブランドであり、注目し続けるべき存在であることを証明している。ALDがGPHGチャレンジ賞を獲得したことも、それを裏づける。私は今もマーブル/タイガーアイのデュアルタイムの組み合わせを手に入れようとしているが、まだ見つけられていない。心配は無用だ。必ず手に入れる。
スティール製のヴァシュロン・コンスタンタン ヒストリーク 222。
そして最後に究極の時計である。私はずっと、有名な一体型ブレスレットのスポーツウォッチよりも、ヴァシュロン・コンスタンタン ヒストリーク 222のエレガントなシルエットを好んできた。2022年に再発表されたゴールド仕様のモデルを試着したときのことは、決して忘れない。途方もなく美しく、目が潤むほど高価なタイムピースへの欲望と渇望を、心底感じさせられた時計だった。デザイン、作りのよさ、手首での存在感、そのすべてが徹頭徹尾のラグジュアリーである。
我々は皆、より手が届き得るSS製モデルが戻ってくることを願い、当然のように待っていた。3年を要したが今年1月、ヴァシュロンはそれに応え、そして失望させなかった。SS製の222は即座にリストの最上位へと躍り出た。
ティム・ジェフリーズ— デニソン ALD デュアルタイム、カルティエ タンク ア ギシェ、ジャガー・ルクルト レベルソ・トリビュート・モノフェイス・スモールセコンド、ダニエル・ロート トゥールビヨン プラチナ
私はある種のスタイルを持っています。自覚はなかったのですが、持っていたのです。
2025年のお気に入りとして選んだ4本を振り返ったとき、テーマのバリエーションを選ぶつもりなどなかったと約束できます。それでも、かなり明確なパターンが浮かび上がったのです。ドレッシーでやや小振り、レクタンギュラーで、ドレスシャツとジャケットの下へ何の迷いもなく滑り込む。そういった自然さがあり、潜在意識というものは不思議な働きをするものです。
カルティエ タンク ア ギシェ。
今年、私を本当に立ち止まらせた最初の時計は、カルティエ タンク ア ギシェの再導入でした。古いバージョンのほうをこの現代的なモデルより好む人がいるのも知っているし、日によっては私も同意するかもしれません。だがヴィンテージであろうとなかろうと、カルティエがこのリファレンスをよみがえらせてくれたことがうれしいのです。非対称の表示は紛れもない特徴で、私は今でもオリジナルのタイポグラフィのほうを好みますが、これほどユニークで特定のデザインが戻ってくるのを見ることには特別なものがあります。
ジャガー・ルクルト レベルソ・トリビュート・モノフェイス・スモールセコンド。
頭から離れなかったWatches & Wondersのリリースがもうひとつあります。18Kピンクゴールドのミラネーゼリンクブレスレットを装着した、ジャガー・ルクルトレベルソ・トリビュート・モノフェイス・スモールセコンドです。この時計について、どこから話せばいいのでしょうか? リッチが5月のハンズオンで述べたとおりですが、“ここでのオールゴールドのモチーフは、簡単にやりすぎになり得ませんでした。堂々たるピンクゴールドの時計でありながら、ダイヤルは柔らかく控えめでかなり着用しやすい”のです。4月のデビューからほどなくして、あちこちで見かけるようになりました。メットガラのジェレミー・アレン・ホワイト(Jeremy Allen White)氏、サタデー・ナイト・ライブのモノローグ中のウォルトン・ゴギンズ(Walton Goggins)氏。どちらの場にも、なぜかしっくりくるのです。私にはレッドカーペットも深夜番組の司会仕事も予定されていないですが、それでも愛している時計であり、ジャガー・ルクルトが長く支持され続ける理由を示す好例でもあるでしょう。
デニソン ALD デュアルタイム。
デニソン ALD デュアルタイムは、別の意味で私の心に響きました。ケースは控えめで静寂さえ感じさせますが、ダイヤルが視線を引き戻し続けます。多くの要素が詰まっているのに、決して煩雑に感じさせないのです。ストーンダイヤルは派手さに傾くことなく、遊び心のある色のポップさを加え、洗練と楽しさのバランスが絶妙なのです。
これはシンプルな時計なのか、それとも複雑な時計なのか、私はずっと行ったり来たりしています。そしてその緊張感こそが、私にとってこれがこれほどよく機能する理由なのだと思います。オフセンターのレイアウトは時計に独自のリズムと個性を与え、これは眺めるだけでなく、共に生きるためのものだという考えを補強しています。私にとっての本当の悩みはお気に入りに入れるかどうかではなく、数あるバリエーションのうちどれがいちばん好きなのかを決めることでした。
ダニエル・ロート トゥールビヨン プラチナ。
そして最後を飾るのはこのグループのなかで最も最近のリリースであるダニエル・ロート トゥールビヨン プラチナです。以前のバージョンも気に入っていたが、私を完全に納得させたのはこれでした。単なる新しさゆえのバイアスかもしれませんが、時計がちょうど発表されたばかりで、HODINKEE Magazine最新号ではラ・ファブリク・デュ・タンについて素晴らしい特集も組んだからでしょうか。だが、プラチナではデザインが最も強く感じられ、どうしても振り払えないのです。私はまだ実物を見ていませんが、タンタンのハンズオンを読んだあと、完全に虜になりました。私にとって今年最も魅力的な時計のひとつであり、LFTが2026年へ本物の勢いを持ち込んでいることの強いサインでもあります。
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